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('A`)無題(*゚ー゚)


422 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/28(日) 20:17:10.61 ID:oYKnlCXx0

歩くたびに、雑音が耳に入る。
生まれてからずっと補聴器をつけているが、聞こえるのは雑音ばかりだ。

('A`)<それにしても、いい所だね>

(*゚ー゚)<でしょでしょ、引っ越すなら絶対にここにおいでよ>

しぃに見えるように手話で話すと、しぃも返してくれた。
  _
( ゚∀゚)「――、―――!」

川;д川「―――……」

ジョルジュがからかうように、しぃに何かを言っている。
身振りや唇の動きからして、多分「手を繋がないのか? ドクオが寂しそうだぞ!」とでも言ってるのだろう。
貞子の方は「よしなさいったら……」と言っている。

顔見知りではない、今日はじめて会ったばかりだ。
きっかけはしぃの友達であるジョルジュ達が、しぃの彼氏である俺を一目見てみたいから、という事からだ。
「どこまでいった?」と、携帯に打ち込んで見せてきた時は大胆だな、と思いながら「まだ手も繋いでいない」と返事した。
それを見てだろうか、しぃにちょくちょく手を繋ぐよう煽っている。

(#゚ー゚)「むきー、またそう言う事は言わないでよ!」
  _
(*゚∀゚)「ひゃっひゃっ、本当の事を言っただけだろー!」

川;д川「もう……」

今日で会ったばかりとはいえ、少し話はしたので言っている事が多少は分かる。
本当に楽しそうだな、と俺は思いながら追いかけっこをしている二人と、呆れた表情で見ている貞子の後についていった。



425 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/28(日) 20:20:47.05 ID:oYKnlCXx0

ジョルジュはからかうようにギリギリまでひきつけて振り切る、という事を繰り返していた。
その度に「へっへっ、捕まるかよ!」としぃをからかっていた。
しぃはそれを聞いて、頬を膨らませて追いかける足を速めるものの、追いつかない。
そんな事を何回か繰り返した後、しぃは諦めたようで俺の隣で歩き始めた。

('A`)<大変そうだね>
 _, ,_
(*゚ー゚)<むー、あいつっていつもむかつくんだよね>

('A`)<でも仲はよさそうに見えるよ>

(*゚ー゚)<うん、いい友達だよ>

こんな会話をゆっくりとしながら、歩いていく。
付き合ってまだ一ヵ月だ。
言ってくれるジョルジュには悪いが、キチンな俺は手さえ繋ぐ勇気がない。

ジョルジュと貞子は仲よさそうに、手を繋ぎながら話している。
それを見つめていると、視界の横からしぃの振る手が入った。

(*゚ー゚)<えーと……手、繋ごっか?>

(;'A`)<え? う、うん>

余りにも突然な展開だったから、俺はただ肯定の言葉しか言えなかった。
しぃが手を差し出してきたので、恐る恐るその手を握った。
それは本当に、待ちわびた一時だった。



427 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/28(日) 20:23:56.48 ID:oYKnlCXx0
  _
(*゚∀゚)「…………」川*д川
  _, ,_
(;゚ー゚)「ん、んなっ!?」

(;'A`)「あ……」

ジョルジュと貞子がにやけた顔で、俺達を見てくるのを気づいたしぃは、手を離して追いかけていってしまった。
俺は苦笑いしながらちょっと残念だな、と思った。
  _
(;゚∀゚)「――! ―――、――!?」

(#゚ー゚)「――、―――!」

しぃとジョルジュが何かを話している。
今度は早口だったので、内容がよく分からなかった。
ただ、しぃは怒っているのと、ジョルジュは焦っている事は分かる。

川;д川「ご、ごめんね……」

(;'A`)「あ、大丈夫です。どうもすみません」

貞子が謝ってきた。こちらを見てしまったせいで手を繋げなくなってしまった、と思ったのだろう。
しぃの性格からして、多分こうなるとは予想していた。
でも、やっぱり残念といえば残念だ。大事な事なので二回(ry

先程の追いかけっこと違って、何故かジョルジュがかなり焦っていたので見てて面白かった。
が、やはりしぃは捕まえられず、再び俺の隣で歩き始めた。



429 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/28(日) 20:29:28.44 ID:oYKnlCXx0

(#゚ー゚)「まったくもう……」

('A`)<いつも楽しそうで羨ましいな>

(*゚ー゚)<そう? いい友達なんだけど、ああいう所がねー>

しぃが手で扇ぎながら言ってきた。

('A`)<暑そうだね、さっき買ったジュース飲む?>

俺はカバンから川 ゚ -゚) という絵が描かれているオレンジジュースを差し出した。
珍しかったから何となく買ってみたのだが、結局飲まなかった。

(*゚ー゚)<いいの? ちょうど喉が渇いていたんだ>

('A`)<いいよ、飲まなかったしあげる>

そう言って、ペットボトルの蓋を開けてからしぃに渡す。
かなり喉が渇いていたらしく、ゴクンゴクンと聞こえそうなぐらいの飲みっぷりで半分まで減った。
飲み終わった後、しぃは本当に幸せそうな顔で「ああー」と呟いた。
あげてよかった、そう思えた瞬間である。

しばらくしぃが友達と一緒に案内をしてくれた。
ここは小さいころによく行っただとか、ここであんな事が起こったとか、しぃは楽しげに手話で俺に話してくれた。
時間が経つのは早いもので、もう暗くなったのでジョルジュ達と別れ、しぃが駅まで送ってくれた。



433 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/28(日) 20:33:24.16 ID:oYKnlCXx0

(*゚ー゚)<今日はお疲れ様、楽しかった?>

('A`)<うん、楽しかったよ。ありがとう>

(*゚ー゚)<よかった、また遊びに来てくれる?>

('A`)<呼んでくればいつでも飛んでいくよ>

(*゚ー゚)<ふふふ、嬉しいな。あと、その……ごめんね>

ジョルジュ達も別れる前に「ごめん!」と言ってきたな、そういえば。
今日はよく謝られる日だな、と思いながら俺は大丈夫だよ、と返事をした。

('A`)<短かったけど、手も繋げられたし俺は嬉しいよ>

(*///ー///)「なっ……う、うん……」

こいつはくせぇッー! 女たらし以下の匂いがプンプンするぜッ─────ッ!!
でも、しぃは頬を赤らめながら言った。かわいい。

(;'A`)<そ、それじゃあ帰るから……>

(;゚ー゚)<あ、うん。気をつけて帰ってね>

('A`)<また明日ね>

(*゚ー゚)<また明日ねー、ばいばい>

俺も手を振りながら、改札口を通って電車に乗った。



435 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/28(日) 20:37:26.27 ID:oYKnlCXx0

         ――がたん、ごとん

電車の振動が体に伝わる。
補聴器はつけているが、流石に疲れたので電源を切っている。

しぃの友達と会うと聞いて、ちょっと不安だった。
でも、それは単なる杞憂だったようで、よく理解をしてくれるいい人たちだった。


         ――がたん、ごとん

俺は自分のカバンから、今日撮ったプリクラを取り出す。
それには八枚の写真があり、どれも俺含めて皆楽しそうな表情だ。
この時は結構楽しかったな。
たまたまやり込んでいたゲームがあって、それをワンコインでクリアした時の皆の顔は忘れられない。

         ――がたん、ごとん
         ――次はVIP駅です

そろそろ着くかな、と思っていたらちょうど画面に降りる駅のアナウンスが流れた。
電車から降り、改札口を通って出口へ向かう。

今日は楽しかったな、夜はいい夢が見れそうだ。



439 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/28(日) 20:40:36.35 ID:oYKnlCXx0

('A`)「どうしてこうなった……」

自分の部屋のドアを開くと、部屋中が毛で埋め尽くされていた。
呆然としてると、部屋の中で動く物体が見えた。

ミ;,゚Д゚彡「最近抜け毛が増えた」

ふさふさしていて、マリモをそんまんま大きくしたような生き物がいて、喋った。

(;'A`)「え、いや、そういうレベルじゃねえし……
     って、しぃから貰ったタオルがしょんべんまみれじゃねえかああああ!」

ミ,,゚Д゚彡「あ、それトイレじゃなかったの?」

(;A;)「ちっくしょおおおおおおお!」

俺はしょんべん臭いタオルを握り締めながらぼろぼろ涙を流した。

         「もう泣かないで」

その時、頭の中にしぃの声が――何故分かるのかと言われると困るのだが、聞こえたのだ。
しぃがいるのかと思って部屋を見回そうとした時、突然視界が真っ白になった。



440 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/28(日) 20:43:21.70 ID:oYKnlCXx0

(;'A`)「ん、あ……な、なんだ、夢オチか……」

あんな夢を見るなんて、俺の脳内にはお花畑でも咲いてんのか。
しかし、確かにあれはしぃから貰ったタオルだし、今でも机の上に大事に置いてある。
って事は、予知夢……いやいや、普通にありえないし、馬鹿らしい事を考えるなよ俺。

俺が夢について考えていた時、携帯の振動が伝わってきた。
しぃの名前が流れているのを見て、ちょっとだけテンションが上がった。
携帯を開いて、メール内容を見る。

From しぃ
Sub おはよー
「昨日は楽しかったね。
 今日から学校だけど、頑張ろうね!」

さっきまでの眠気が吹き飛んだ。
朝はかなり弱い方だが、これなら頑張れそうだ。

さて、今日はバスでしぃとどんな話をするのだろうか。







443 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/28(日) 20:46:09.85 ID:oYKnlCXx0

>>422 >>425 >>427 >>429 >>433 >>435 >>439-440

お題
手を繋ぐ
待ちわびた一時
ミ;,゚Д゚彡「最近抜け毛が増えた」
どうしてこうなった…
あぁなーたのかーみーのーけーありますかー?
ありますかー?ありますかー?

はーげーはーげーこんなのやーd(ry
「もう泣かないで」

音楽系は全く知らないもんで書けなかったよごめんねごめんね



[ 2009/06/28 21:12 ] 総合短編 | TB(0) | CM(0)

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