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( ^ω^)中二病のようです('A`)


138 :( ^ω^)中二病のようです('A`):2009/06/18(木) 01:06:06.15 ID:lEuQW97BO

('∀`)「実は俺、世界を救うヒーローなんだ!」

ひょろりとして痩せぎすな友人は、頬を紅潮させ喜色満面といった様子で叫んだ。
そして、窓枠に器用に両足を掛けて振り向く。



139 :( ^ω^)中二病のようです('A`):2009/06/18(木) 01:09:27.22 ID:lEuQW97BO

('∀`)「じゃあな、ブーン! 誰かが呼んでるんだ! 行ってくるよ!」

あまりにも馬鹿馬鹿しく、現実味の無い言葉に周りは皆、間抜けに突っ立ている事しか出来ず、そのまま、級友がレミングの如く落ちていく様を眺めていた。



140 :( ^ω^)中二病のようです('A`):2009/06/18(木) 01:12:02.64 ID:lEuQW97BO

数秒後に何か重い物が重力に引かれ地球に衝突した事実が判明するまで、音は死んでいた。
沈黙の中、鈍重な思考を凝らす。
何か重い物・・・何だ?

考えるまでもない、ドクオだ。



141 :( ^ω^)中二病のようです('A`):2009/06/18(木) 01:15:02.98 ID:lEuQW97BO

途端。

絶叫。
悲鳴。
阿鼻叫喚。

けたたましい音が沈黙を惨殺する。
人の喉から漏れたとは思えない高さを持ったそれ。



142 :( ^ω^)中二病のようです('A`):2009/06/18(木) 01:18:03.06 ID:lEuQW97BO

そこまで至って、僕はようやく自分を取り戻した。
右手に力を入れる。
・・・よしっ、動く。
足はどうだ?
・・・大丈夫だ。
喉は?
・・・声は出る。

かぶりを振って、窓へゆっくりと歩き出す。
先程の友人と同じ様に、窓枠に足を掛けた。
再びの無音。



144 :( ^ω^)中二病のようです('A`):2009/06/18(木) 01:21:30.70 ID:lEuQW97BO

( ^ω^)「ドクオ、お前だったのかお。 毎回毎回、僕を邪魔して回ってたのは」

小さく、静寂を毒殺するように。
果てまで染み渡るように、悪意を口にした。

( ^ω^)「渇望し、求めていた相手がお前?」

最高じゃないか。
にやりと卑猥に口角が吊り上がる。
待っていろと、唇を舐めた。
己の意思に従わず、舌は艶かしく蠢動する。



145 :( ^ω^)中二病のようです('A`):2009/06/18(木) 01:24:03.25 ID:lEuQW97BO

( ^ω^)「ヒーローに逃げられちゃ、悪役の立つ瀬が無いおね」

なんて、思わず笑いが零れた。

( ^ω^)「良いだろう、受けて立つお」

じわりと染み渡った毒が、全身の機能を麻痺させる。

( ^ω^)「待っているお、直ぐに追いつくお」

麻痺した四肢は動かず、僕を阻害する事は出来ない。
ふふんと、満足げに唸って。
僕は逃げたヒーローを追う為に、追悼の一歩目を踏み出した。

END

[ 2009/06/18 23:49 ] 総合短編 | TB(0) | CM(0)

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