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( ^ω^)は裏切り者のようです


554 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/30(土) 22:43:39.95 ID:i/cIgkLl0

( ^ω^)は裏切り者のようです



西へ西へ歩いていたんだ。
ドクオから逃げるように。
僕が裏切ったドクオから逃げるように。
そう、僕は裏切り者。
最低最悪な裏切り者さ。

('A`)「おい、どういうことだよ」

( ^ω^)「…」

('A`)「答えろよ!」

( ^ω^)「ハハハ…」

僕は思わず笑いだす。
ドクオの必死な形相が哀れだったからだ。
お前が何も知らずに、そうやって激昂すればするほど僕は愉快だ。



555 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/30(土) 22:47:45.08 ID:i/cIgkLl0

('A`)「何笑ってんだ!」

ドン!

( ^ω^)「痛てぇ…お」

ドクオが胸倉を掴みながら、僕を壁に叩き付けた。
痛い。
思わず口調が変わりそうになるがここは我慢のしどころだ。

( ^ω^)「離すお、ドクオ。
とりあえず、もうここにはいられないお」

('A`)「誰のせいだと思っているんだ!」

( ^ω^)「うるせえよ…」

そう言いながら、僕は銃を取り出す。



556 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/30(土) 22:49:10.42 ID:i/cIgkLl0

(;'A`)「おい、やめろよ。
お前何を考えているんだ!」

( ^ω^)「ブーン、ブーン、ブーン」

パン
パン
パン

そう言いながら、僕は三発の銃弾をドクオに浴びせた。
とても、すがすがしい気持ちだった。

('A`)「ぎゃあ!!」

( ^ω^)「それじゃあな、相棒」

('A`)「てめえ、どこへ行く気だよ…」

( ^ω^)「さてね…」

そう言い、僕とドクオは袂を分かった。
それまでは良かったんだよ。
僕の計画に何の狂いも無かった。



558 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/30(土) 22:50:40.02 ID:i/cIgkLl0

僕の裏切りの計画は完璧だった。
まずは、警察に入学。
それも国家一種を取得して、キャリア組。
なんのためか。
それは、もちろん警察内部を良く知るためさ。

僕の夢は何を隠そうギャングスターだ。
暴力で世界を平和にしてやるんだ、素敵だね。
その発端は、警察による親の死、トラウマ。
ありがちだね、素敵だろう?

( ^ω^)「くくく、やっと準備が整ったお…」

冤罪の罪で捕まった父。
借金のために、風俗に身を落とした母。
そして、牢獄で死んだ父。
性病で死んだ母。
あははははは、闇金のウシジマくんで吐いちまったよ。



560 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/30(土) 22:51:31.99 ID:i/cIgkLl0

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     。

( ゚∀゚)「ていう話を考えてみたんだ」

( ^ω^)「馬鹿かお前」

はい、ここまでのモノローグが全部無駄になりましたね。
旅行先で出会った男が僕が、一人の男から逃げているという話をしたら
このような大層な物語を考えてくれました。

( ゚∀゚)「ていうか、何でそのドクオくんとやらから逃げているのさ」

( ^ω^)「そいつは聞かないでくれお…」

( ゚∀゚)「いいじゃないか、旅は道連れ世は情けと言うだろう」

( ^ω^)「…」



561 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/30(土) 22:53:14.20 ID:i/cIgkLl0

沈黙、沈黙、沈黙。
僕はただ沈黙するだけ。
いえるわけが無い。
本当に、ドクオを裏切ったことなんて。

( ^ω^)「あいつの怒りのスイッチを入れてしまったんだお…」

( ゚∀゚)「だからさ~、それを聞きたいんだよ~」

バスに乗り込む。
あて先の無い旅。
あと数時間はこいつといる。



563 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/30(土) 22:54:27.34 ID:i/cIgkLl0

( ゚∀゚)「教えてくれよ~」

( ^ω^)「言えないんだお…」

そう、言えない。
僕は言えない。
くだらないことだから。
本人にしてみたら、大層なことかもしれないが。
僕にとっても、くだらないと思うもの。

( ゚∀゚)「でもさあ…」

( ^ω^)「ん?」



564 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/30(土) 23:01:49.78 ID:i/cIgkLl0

( ゚∀゚)「なんだかんだ言って、仲直りした方が良いと思うぜ?」

( ^ω^)「…」

( ゚∀゚)「あんた、公務員で有給とれるっていっても数日だろ?
どうせ、顔を合わせることになるんだからさ」

( ^ω^)「でも…」

( ゚∀゚)「なんかあるの?」

( ^ω^)「あいつは本気で僕の首を絞めたんだお…」

( ;゚∀゚)「え…?」




565 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/30(土) 23:03:34.45 ID:i/cIgkLl0

そう、ドクオは本気で僕の首を絞めた。
僕は確かに彼を裏切った。
だけど、僕はそれを心から謝った。
でも、彼は許さなかった。
最愛の人を奪われた…。
当たり前か。

( ;゚∀゚)「そいつは、穏やかじゃないな…」

( ^ω^)「…」

沈黙は、時を流す。
バスが目的地に到着する。
僕は探さなきゃいけないんだ。
だから、ここに来た。
ああ、だからここに来たんだ。



566 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/30(土) 23:07:21.52 ID:i/cIgkLl0

沈黙は、時を流す。
バスが目的地に到着する。
僕は探さなきゃいけないんだ。
だから、ここに来た。
ああ、だからここに来たんだ。

( ゚∀゚)「あんた、どこへ行くんだ」

( ^ω^)「空へでも行きたい気分だお」

嘘じゃない。
僕は、ありえないものを探している。
虹じゃないよ?
でも、それくらい可能性の低いもの。
ああ、そうさ。
僕は不可能に挑戦しているんだ。



567 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/30(土) 23:08:53.64 ID:i/cIgkLl0

( ゚∀゚)「俺も行ってもいいかい?」

( ^ω^)「勝手にするお…」

男が付いてくる。
いいんだ、どうせ僕は一人で行かなければならないんだから。
勝手にすればいい。
君はどうせ、入れないんだから。

( ゚∀゚)「どこへ行くんだ?」

( ^ω^)「付いてくれば分かるお」

僕は歩く。
歩く歩く歩く。
心臓が波打ち、口は渇く。
ああ、ドクオ。
僕を許しておくれ。



568 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/30(土) 23:09:54.67 ID:i/cIgkLl0

( ^ω^)「着いたお…」

( ;゚∀゚)「お、お前ここは…!!」

( ^ω^)「なんだお…?」

( ;゚∀゚)「ば…なんだってお前こんなところに!?」

( ^ω^)「ここに、いるんだお…」

( ;゚∀゚)「はあ!?」

僕は扉を開ける。
中に入る。
そして、僕は尋ねるんだ。
彼女はいますかって。
そうすると、中にいた男は答えるんだ。
いますよ、と。



569 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/30(土) 23:11:25.48 ID:i/cIgkLl0

( ^ω^)「ありがとうございますお」

僕がそう言うと、男は僕をいざなう。
彼女の元へと誘う。

「…」

( ^ω^)「あなたが―――かお?」

「ええ…」

( ^ω^)「お願いがあるんですお…」

「何?」

( ^ω^)「―――」

「無理ね」

( ;^ω^)「そ、そこを何とか!」

「帰りなさい!」



570 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/30(土) 23:13:23.42 ID:i/cIgkLl0

そして、僕は男につまみ出された。
顔を腫らしながら。

( ゚∀゚)「あんた、一体…」

( ^ω^)「…」

( ゚∀゚)「何を考えているんだ?」

( ^ω^)「…」

僕は喋るつもりは無かった。
だけど、そこに突然の来訪者がいたんだ。



571 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/30(土) 23:15:01.03 ID:i/cIgkLl0

('A`)「ブーン…?」

( ;^ω^)「ドクオ!?」

( ;゚∀゚)「え? これがドクオくん?」

('A`)「何で、お前ここに…?」

( ;^ω^)「その、いや…」

('A`)「まさか、お前彼女に何か頼もうと…!?」

( ;^ω^)「いや…」

(#'A`)「ふざけるなよ!」



572 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/30(土) 23:16:52.36 ID:i/cIgkLl0

#'A`)「てめえ! 勝手なことをしているんじゃねえ!」

( ;^ω^)「ご、ごめんお…」

(#'A`)「うるせえ! 裏切り者!」

( ;^ω^)「ぼ…ぼくは…」

(#'A`)「帰れ!」

そう言って、ドクオは扉の中に消えていった。

( ;゚∀゚)「あのー、話がつかめないんですけど」

( ;^ω^)「…」

( ;゚∀゚)「ていうかさー」



585 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/30(土) 23:56:15.74 ID:i/cIgkLl0







( ;゚∀゚)「何で、風俗店が関係あるの?」












587 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/30(土) 23:57:40.11 ID:i/cIgkLl0

( ;^ω^)「ここに…いるんだお…」

( ;゚∀゚)「何が!?」

( ;^ω^)「僕が転売したドクオの裏ビデオの女優が…」

( ;゚∀゚)「はあ!?」

( ;^ω^)「…」

( ;゚∀゚)「え!? 喧嘩の原因ってそれ!?
そんなんで、首を絞めたとか!?」

( ;^ω^)「あいつの広末奈緒に対するこだわりは半端じゃなかったお…」

( ;゚∀゚)「しかも古!!」

( ;^ω^)「プロフィール上は二十歳だお…」



589 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/30(土) 23:58:28.89 ID:i/cIgkLl0

( ゚∀゚)「…帰っていい?」

( ;^ω^)「あ、はい。すみませんでしたお」

( ゚∀゚)「うん、じゃあね」

( ;^ω^)「ありがとうございました」

僕も帰りたい。
重なる想いのはずなのに、僕は帰れない。
ドクオに何か言わなきゃいけないから…。

( ゚∀゚)「ていうか、それで首絞めたなら君の方が被害者だよね」

( ^ω^)「お?」

( ゚∀゚)「いや、社会人でしょ? 君訴えたら勝てるよ?」

( ^ω^)「お?」



590 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/30(土) 23:59:36.14 ID:i/cIgkLl0

え? そうなの?
あいつが裏ビデオを転売するのは重大な犯罪だって言ってたのに。

( ゚∀゚)「そんなわけないじゃんwww」

( ^ω^)「マジで!?」

( ゚∀゚)「うん」

( ;^ω^)「…」

( ゚∀゚)「帰ろうか」

( ;^ω^)「はい…」

そうして、僕は帰った。
ドクオがなんだかんだ言ってたけどもういいや。
うん、裏切り者で結構。
松島かえでの良さが分からない奴とはこっちから話す気がしないよ!



( ^ω^)は裏切り者のようです 終



[ 2009/05/31 20:32 ] 総合短編 | TB(0) | CM(0)

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