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1レス短編詰め合わせ


459 :雨女晴れ男:2009/05/19(火) 01:04:45.89 ID:RZ1E/EX9P

 私は雨女だ。
そんな人間一人で天気が左右されるわけないだろう、と聞く人は笑う。
だがしかし、私が心待ちにしていた日にはほぼ確実に雨が降る。 楽しみにしているほど確立は比例する。

 どうやら、楽しみにしていること、が条件らしい。
マラソン大会や球技大会など、私の苦手な運動分野の日には作用されない。

 なので、降るのはいつも友達の家に泊まりにいく日であったり、
一人でこっそりお気に入りのアニメ映画を見に行く日なのである。

 そんな降水確率(ほぼ)百パーセントの私が心待ちにしている明日。
どうせ明日も雨が降り出すんだろうなー、と曇った空を見上げて思っている今日。
友人たちの助けにより、思いを寄せていた男子生徒と話し、明後日一緒に町を歩くことを約束した昨日。

川д川「どうせ降って来るんでしょうね……」

 呟き、思い立ち、携帯電話を開く。
そして男子生徒へとメールを送信する。 内容はもちろん「明日雨が降った場合」のことだ。

 送信して二分ほど経過すると彼の返信によりピンク色の携帯が震えた。
飛びつくように中身を見ると、思わず頬が緩んだ。

『大丈夫。 明日は絶対晴れるって、俺は晴れ男だからな!
 俺が楽しみにしている日はいつも晴れるんだ。 だから明日も絶対晴れる!』

川ー川「ふふっ」

 寝坊しないでね、おやすみとだけ送って、私は布団へと潜り込む。
明日のことを考えながら、彼と歩くことを考えると、眠れそうもなかった。
 ――明日は、私の感情と彼の感情と、どちらの楽しみが打ち勝つんだろうか。



464 :コンビニでお金下ろし行ってくる :2009/05/19(火) 01:35:00.73 ID:RZ1E/EX9P

从 ゚∀从「それじゃあ、夕飯の買出しにちょっくら行ってくるわ」

 おう、車に気をつけてな、と言った、同棲相手のジョルジュに言われた通りにした。車に気をつけたし、不審な人間にも気をつけた。 が。

('A`)「なにを無視してんの、なぁ」

 身長九十センチほどの、紫色をした人間。 服は着ていない。 股間には何もない。
 夕飯の買出しに行くため家を出た、まずコンビニへとお金を下ろしに行った、道を歩いた、何かを踏んだ、コイツが出てきた。
いやまて、さきほどコイツ、と呼んだら「ワイはドクオや」と怒られてしまった、なのでコイツはドクオだ。

('A`)「人の頭踏んどいて、謝罪ないんか? おう?」

从;゚∀从「いや、あの、すいま、せんでした」

 なんて? ワイ耳遠いからようきこえんねん、うわははははは。
耳、と言われて視線を落とすが見た限り耳は見当たらない。 中年親父のような笑い声がやけに癇に障る。
側頭部に棒みたいな手を添えて、ん? と聞き返す動作が鬱陶しい。

('A`)「おいおい姉ちゃん、どういうこっちゃ、警察よぼか?」

从 ゚∀从「……すいませんでした!」

 面倒だ、はやくジョルジュの元へと戻りたい、と思い精一杯の声を張り上げる。
人通りの少ない道なので周囲には人はいない。 よし、とドクオが頷いて言う。

('A`)「なぁ姉ちゃん。 大人になると、素直に謝ることがでけへんくなるんや。
    だから今のうちに、若いうちにたくさん練習して、素直な大人になるんやで」

 ほな! と言って立ち去ったドクオの背中に思い切り蹴りをぶち込んで、俺はコンビニへと向かった。



466 :某インフル予防にマスク :2009/05/19(火) 01:51:04.87 ID:RZ1E/EX9P

川 ゚ -゚)「某、武士にございますゆえ」

ξ;゚⊿゚)ξ「はぁ!? それがし? どうしちゃったのよ、クー」

川 ゚ -゚)「ツン殿、マスクをせねば大変でござる。 感染するでござる」

ξ;゚⊿゚)ξ「いやいやいやいや、それはさすがに違うでしょ、クー?」

川 ゚ -゚)「やや! あれは男友達のブーン殿でござる! おーいブーン殿ー!」

ξ゚⊿゚)ξ「あいつもマスクつけてるわね、というかつけてないのが私だけだわ」

( ^ω^)「おまたせでござる」

ξ;゚⊿゚)ξ「えぇ!? ブーン!? 語尾の『お』は!?」

川 ゚ -゚)「ツン殿がマスクのしないのでござる。 彼氏として進言するのだ」

( ^ω^)「うーむ、ツン殿。 昨夜も全裸だったでござろう? 感染しては大変でござる。 ささ、マスクを」

ξ#゚⊿゚)ξ「死ねっ!」

( ^ω^)「ぐふぅ。 しかし、この痛みは某の失言ゆえ、全ては某の所為……」

川 ゚ -゚)「ブーン殿、昨夜は何回戦したので?」

( ^ω^)「五回戦でござる。 枯れ果てるかと思ったでござる」

ξ////)ξ「き、貴殿が早漏にて候!!」



471 :おふくろの味:2009/05/19(火) 02:14:52.11 ID:RZ1E/EX9P

 血の繋がっていない、他人同士の愛に味なんて無い、と心臓を齧りながら思った。
 かつての味が忘れられなく、愛を育んでいるであろうカップルを襲うが、やはり違う。
生きている間はあれだけ力強く活動して美しかったのに、働かなくなると醜く、不味い。

ミセ*゚∀゚)リ「ははっ、あはははははっ」

 右手に持った、血に染まった鉈。 べったりと付着したヘモグロビンを舐める。 鉄の味だ。
鉈は解体には便利だけれど、精密な作業には向いていないな。 今度小さなナイフを買おう。
 ぐじゅり、ぶつん、ぐじゅ、と噛み付くたびに血液が泡となって噴出す。 肉が喉に詰まりやすいので、血で流し込む。

 初めて人を殺したのは確か十歳の頃だ。 包丁で刺すと呆気なく絶命したんだっけ。
相手は小学生の私にいつも性的虐待をしてくる父親だった。

 母親は性的虐待を止めようとしてくれたが、いつも殴られていた。 母親が失神した後、私は犯される。
どうせなら止めに入らなければいいのに、と泣きながら私を抱きしめる母親の腕の中で思った。 暖かい記憶だ。

ミセ*゚ー゚)リ「ふふふふふふふ、ふははっ」

 父親を殺すと、あいつに向けられていた目が私のほうへと向けられて、私は自分が父親になった錯覚に襲われた。
暴力を振るわなきゃ、と使命感に襲われて右腕を突き出した。 突き刺さる。 悲鳴。 引き抜く。 絶命。

ミセ*゚-゚)リ「ふふふ、ふ」

 ああ、死んでしまった。 私を愛した母親を殺してしまった。 生き返さなければ、私を愛してくれた母親を生還させなければ。
血に塗れた母親の胸部を裂いて心臓を抉り出して、齧った。 この世のものとは思えないほどおいしかった。

ミセ ゚-゚)リ「……」

 コンクリートの壁に、手の中の心臓を投げつけた。 べちゃ、と音が鳴る。
愛を求めて、私はまた歩き出した。



477 :壊れたオルゴール :2009/05/19(火) 02:56:40.63 ID:RZ1E/EX9P

 蓋を開けると軽く優しい音が鳴り響く。 聞きなれた、軽快に弾む音だ。
私が幼少期に両親に無理を言って買ってもらった、自鳴琴。
嫌なことがあった日や、嬉しいことがあった日、全ての日常をオルゴールと共に私は成長してきたのだ。

 手の内のオルゴールを開いて音を聞き、その日の出来事を振り返る。
外では堅物で通っている私が家でそんなことをしていた、と私の友人が聞いたら、きっと信じないか大笑いするだろう。
 自分にそんな無邪気な少女のような一面がある。 そう考えると自分でも頬が綻んだ。 本当にありがとうございました。

( ФωФ)「む? 何がだ?」

(゚、゚;トソン「っうぇあ!」

(;ФωФ)「そんなに花婿相手に驚かないで欲しいのである」

(゚、゚トソン「急に背後から話しかけないでくださいよ、ビックリしますから」

 そうか、すまん。 と大きな背中をしょぼんと丸めて部屋の隅のへと移動するロマネスク。
彼の衣装と、花婿との言葉。 それを見て私の現在の服装を再認識して、頬が熱くなる。
純白のウェディングドレスを着ているのだ、と考えると胸が高鳴った。

(゚、゚トソン「時間、そろそろじゃないんですか?」

( ФωФ)「そうであるか?」

(゚、゚トソン「それじゃ、行きましょう。 私の格好いい花婿さん」

( ФωФ)「よし、行くのである。 我輩の綺麗な花嫁さん」

 今はもう壊れてしまった、蓋を開いても音を発しないオルゴール。
けれど私には聞こえる。 軽快に鳴り響く音が。 いつまでも心の中で鳴り続けるだろう。



532 :オーバーマン :2009/05/19(火) 16:59:15.41 ID:RZ1E/EX9P

 この間、全て終わった。 この僕の人生が、だ。
人生そのものが、と言うと少し語弊がある。 正しくは僕の人生とも呼べるモノが、だ。
もっと正確に言うと完全に終わったわけではないのだけれど、僕の中ではもう終わってしまった。

 先日、幼い頃から共に過ごして来た野球人生を引退した。
しかし気分は決して悪くない。 多くのファンたちから歓声を受け、チームメイトからも祝福を受けた。
憧れのプロ野球選手になれたし、生涯最後のプロの打席はホームランとは行かなかったが、安打を放てた。

(´・ω・`)「まぁ、相手の投手が手を抜いたのかもしれないけれど」

 相手もプロだしそれはないかな、と自己完結して、再び過去の記憶へと入り浸る。
 妻と娘は出かけている平日昼間。 リビングのソファーに腰掛けて、腕を組んで目を瞑った。
もう一度生涯を遡るように細かく、詳しく想起されて、僕は自身の記憶に一喜一憂する。

*(‘‘)*「パーパー!!」

 言葉と同時に背中に衝撃を受けて、僕の記憶は中断される。
うめき声を上げて仰け反って、この可愛らしい我が愛娘へと視線を合わせる。

(;´・ω・`)「危ないじゃないか、ヘリカル」

*(‘‘)*「ねぇ聞いて聞いて!! ヘリカルね! 逆上がりができるようになったんだよー!!」

(*´・ω・`)「おぉ!! 本当かい!? パパとの練習の成果だな!!」

 二十歳ほど年下の妻との間に生まれた娘、ヘリカルを抱き上げる。
そのままぐるぐると回転して、ヘリカルをソファーへと転がして、襲い掛かるかのように抱きつく。
 背後から妻の大げさね、と笑う言葉が聞こえるまで僕の行動は続いた。



536 :真夏の太陽 :2009/05/19(火) 17:23:24.98 ID:RZ1E/EX9P

 とうとう太陽が本気を出したようである。 最近は曇っていたり、雨が降っていたりしていたのになんということだ。
いままでの鬱憤を晴らすかのように太陽は輝いている。 紫外線を撒き散らしている。 超暑い。
 腹が立つほど暑いので友人の家へと遊びに行こうかなとも考えたが、やはり面倒なのだ。 動きたくない。

 あまりにも暑いので窓から身を乗り出しアスファルトの上に生卵をべしゃあと落としてみる。 じゅああ、と悲鳴にも似た音がした。
業火を浴びた鉄板の如く熱せられていたアスファルトの上に目玉焼きが出来上がる。 食べようかと考えたが、二秒でやめる。

 夏には変態の出現率が高い、と聞くがコレだけ暑ければ人間の繊細な脳細胞に異常をきたしても不思議ではない。
異常をきたした変態たちはもともと正常な人間であり、私たちとなんら変わらない存在で無いだろうか。 つまり私も変態か。 違う。

 哲学じみたことを考えて、心頭滅却すればなんとやらを実行しようとしたが失敗に終わった。
嗚呼、と虚空へと生暖かい息を吐き出して、目の前の動かなくなった扇風機様を眺める。 外傷は無いのに、どういうことだ。

 扇風機がなければ、冷房機をつければいいじゃない! と高らかに拳を突き上げて力説した友人がいるが、
生憎この苦学生である私の巣である狭いアパートに冷房機なんて高尚なものが設置されているわけがない。
私は文明の利器の恩恵を受けることなく、自然の恩恵をこの身に存分に受けていた。

(`・ω・´)「寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い」

 過去に「暑いと言うから暑いんだよ」と素晴らしい教えを説かれたことを思い出し、暑いとは真逆のことを口に出す。
しかし我が身に纏わりつく熱気は衰えることを見せず、私を嘲笑っているかのような錯覚に襲われる。
連続的に発声したことで無酸素状態が続いて、そのせいで吹き出た汗が重くなった衣服にさらに吸い込まれた。

 これはもう駄目だ。 暑い。 死ぬ。 水を浴びよう。
最後に浮かんだ神の如き案を実行しようと蛇口をひねる。 出てきた水は温かった。 怒りが湧き上がる。 

 地の底に意識が沈みかけた私だったが、頭に電球を光らせて銭湯という極楽の地を脳細胞から探り出した。
どうせなら地肌のほうがいい、と私は身に着けている衣服を全て投げ捨てて、冷水を浴びるために銭湯へと向かった。



537 :乗り物酔いしました :2009/05/19(火) 17:44:01.18 ID:RZ1E/EX9P

 波打つ海水へと吸い込まれていく薄い黄色をした彼の嘔吐物を見て、ボクは心の中で魚たちに謝った。
しかし同時に、魚が数匹死んだくらいで彼の優れない気分が晴れるのならば、死んでも良いかな、とも思う。
いやそれは駄目だろうボク。 とさらに思い彼へと溺愛しすぎだな、と我ながら呆れた。

<_;プー゚)フ「っうぇーきもちわりー……なんでこんなところにいるんだよ俺。 家で寝てろよ」

 もともと彼は思いついたことをすぐに実行する突飛な性格をしているのだけれど、今回は輪をかけて酷い。
つい六時間前まで、彼は自宅でごろごろと纏めてとった有給休暇を満喫していたのだけれど。
それがテレビで特集された、良いところだけを全面的に押し出した、周囲が海に囲まれたこの国の孤島へと向かう船へと乗っている。

(*゚ー゚)「ねぇ、大丈夫?」

 うぼろろろろー、と吐き出す彼の背中をさすってボクは聞くが、大丈夫でないことは明白だ。
それでも彼はこちらへ向いて血の気が引いた顔を向けて引きつった笑みを作って、親指を立てる。

 テレビで特集された島はボクの故郷だ、と彼に伝えたことも、彼の行動の後押しにもなったのだろうか。
もしそうなら言わなければ良かったと悔いるが、反面、やっぱりボクは心の中で喜んでいるから、プラスマイナスゼロだろうか。
でもやはり、彼はボクの意見なんて関係なしに島へと興味を持っていたのだから、きっと関係ないだろう。

(*゚ー゚)「あ!」

 水平線の先に島の影が見えて、思わず声を上げる。
彼もボクの指差す先を見て声を上げて、笑みを作った。 久しぶりに帰る故郷を彼を歩くことを考えると、頬が熱を持った。

 地元の友達と出会ったらからかわれるだろうなぁ、と嘔吐し続ける彼の背中をさすりながら思う。



547 :悲しみの連鎖 :2009/05/19(火) 18:31:56.87 ID:RZ1E/EX9P

( ・∀・)(ぼくは目を疑った)

 全ての始まりは、犬が餌を貰えなかったっことからだった。
餌の貰えなかった犬は庭を飛び出し通行人へと噛み付いた。 喉笛を噛み切られ、絶命する。
その通行人と一緒に歩いていたもう一人の男性が懐からナイフを抜いて、犬を殺した。

 犬がナイフで刺されているのを見て犬の飼い主が激怒して、ナイフを奪い取り男性を刺し殺した。
血に染まった光景を見つけた警察官が錯乱状態に陥って腰に吊っている拳銃を抜き取り、発砲した。
右肩を打ち抜かれた飼い主は落としてしまったナイフを拾って警察官へと駆け出す。 もう一度警察官が発砲した。

 だが弾丸は飼い主へと当たらずにコンクリートの塀へと直撃して跳弾して、約九十度の方向転換を見せる。
今、曲がり角を曲がろうとしていた仲睦まじい父と娘の、娘の頭に着弾して、頭が爆ぜて脳漿と血が飛び散った。
銃口から硝煙を上げている拳銃を構えている警察官の首から血が噴出していることを認識し、ナイフを持った飼い主へと父親は走った。

 背後から思い切り蹴りを入れられた飼い主は警察官に覆いかぶさるようにうつぶせに倒れて、ナイフを落とす。
父親は素早くナイフを拾って飼い主の左手へと突き刺した。 苦悶に満ちた声を発したが、発砲音と同時に聞こえなくなった。
 右手に拳銃、左手にナイフ、体中には返り血、臓物が飛び散った地面、大声で咆哮する父親。

 不幸にも学校帰りに通りかかった三人の学生が惨劇の光景を目撃して、体を硬直させる。
思考が完全に停止している間に父親は三人へと向けて駆け出して、ナイフを投擲する。 短髪の学生の脳天へと突き刺さった。
どさり、と隣で友人の肉体が垂直に落下したことを認識した長髪の学生は身を翻して立ち去ろうとしたが、接近した父親に足を撃ちぬかれた。

 最後の学生、坊主の少年がその隙に、脇に抱えていた細長い袋から木刀を取り出して父親へと振りかぶった。
反撃されると思っていなかった父親は右手首を木刀で強打されて拳銃を落とす。 そのまま頭へと二撃目が加えられた。
不意に襲来した非現実。 自分が人を殺害したという現実。 受け入れられないまま後者を長髪の少年に指摘される。

 しばし唖然としていた坊主の少年。 そして長髪の少年へと振りかぶった木刀。
だが、いつの間にか長髪の少年は拳銃を拾っており、引き金を引いた。 そして最後のひとりとなった彼は二階から光景を見ていた僕に気付く。
 ぼくに向けられた銃口から弾がはじき出される。
 ――そして誰もいなくった。



549 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/19(火) 18:36:29.40 ID:c029FftE0  []
一人残ってる件



552 :悲しみの便座 :2009/05/19(火) 18:48:15.47 ID:RZ1E/EX9P
>>549
……( ゚д゚ )

長髪の子は一般人よりすごく血が少なくて、出血多量で死んでしまう。
それか、あまりの痛みに耐え切れず自ら頭を打ち抜いて死んでしまう。
もしくは、目の前の惨劇を信じられず、錯乱状態になり頭を打ち抜く。


ってことにしといてくだしあ。マジで。




550 :悲しみの便座 :2009/05/19(火) 18:45:46.36 ID:RZ1E/EX9P

/ ,' 3「なんということじゃ」

/ ,' 3「ワシはいつものように便座に座り、大便を捻り出した」

/ ,' 3「いつもと同じじゃった。 痔の痛みに耐えて見事な糞を生み出したのだ」

/ ,' 3「新聞紙を読んでいるときじゃ、おなごの裸の写真がのっとるページをみていたときじゃ、異変が起きたのじゃ」

/ ,' 3「いつもと違う現象はこのワシ――いや、この地域一帯を襲った」

/ ,' 3「地表そのものを揺らしてしまう、恐ろしき自然現象――『地震』」

/ ,' 3「じゃがワシは伊達に歳はとっておらん、冷静に、焦ることなく、動じずに新聞を眺めていた。
    この歳になったにもかからわず、視界に入った情報によって愚息が勃ちあがろうとしておった」

/ ,' 3「うんこが終わったら、精巣から精子を発射してやろう。 そう思った」

/ ,' 3「そして今じゃ、うんちタイムは終了を告げて、ワシは自慰行為をしようとしていた。
    マスターベーションじゃ。 つまりマスターじじいになろうとしておった。 が、立ち上がろうとすると」

/ ,' 3「尻がすっぽりと嵌ってしまって抜けんのじゃ。 そういうわけでワシはいま悲しみにくれておる」

/ ,' 3「ああ、このまま助けがくるのを待つか? いや、この格好で救出されてみろ。 笑いものじゃ」

/ ,' 3「『知ってるー? あそこのじいさんってー地震で便座に尻がはまったんだってー! えー!? まじー!? きもーい!』」

/ ,' 3「そりゃいかんな。 絶対にいかん。 ならばどうするべきか……うーむ」

 ――とある山奥の小屋に、地震によって崩れた土砂が襲い掛かるのは二十分後のことである。



554 :染み付きの便座 :2009/05/19(火) 19:05:38.39 ID:RZ1E/EX9P

 僕と彼女が交際を始めて三ヶ月が経過した。
映画をレンタルビデオ店で借りて彼女の部屋で見て、それが終わるとテレビゲームを始める。
彼女の家で遊ぶときの黄金パターンだ。

(;^Д^)「これは……」

 いつもと同じようになぞって、同じような行動を実行し、お互い楽しく満足して僕が帰宅。
黄金パターンの終盤に差し掛かったとき僕は尿意を感じた。
ちょっとお花摘みに行って来る、と軽快な口調で告げると彼女は笑った。 僕も笑いながらトイレへと向かった。

 ジョニーから黄金水を放出して、黄色く染まった水を透明な初期状態へと戻すレバーを回す。
ざぱー、と水が流れて便座に背を向けようとした瞬間、目に飛び込んできた情報が僕の目を惹きつけた。
便座カバーが一部分だけ微妙に色が変わり、触ってみるとぱりぱり、というか、かさかさとしている。

(;^Д^)「他の部分は便座カバーにふさわしいふわふわだ……だからつまりこれは……」

 アレしかないだろう。 擦り付けているのだろう。 そうだ、そうに違いない。 これには深く考えるな。
頭の中で数人の僕が議論を交わしている。 全員の頭の上に審議中との文字が浮かんでいる。
 よし! 立ち去ろう! トイレを出よう! と結果が出て、扉のノブへと手をかける。

(;^Д^)「――!!」

 そこで僕に電流が走った。 頭の中の僕の一人が導き出した結論により、だ。
「僕たち、まだ交わったことがないんだから、せめてここに擦り付ければ間接てきに性交したことになるんじゃね?」
 そんな馬鹿なことを考えるな! と僕は自らがトイレを出るように奮い立たせるが、体が動かない。

 頭が何も考えれない。 体が勝手に動く。 ベルトを外してパンツを脱ぐ。
天を突くかのように上を向いたジョニーをゆっくりと便座のその部分に近づけていく。

 ジョニーが染みのついた便座の部分に接するのと、背後で扉の開く音が聞こえたのは同時だった。



556 :曰く付きの便座 :2009/05/19(火) 19:28:13.12 ID:RZ1E/EX9P

 君は便座が飛ぶという都市伝説を聞いたことがあるかい?
彼女にそう告げられたとき、俺の顔はどんな表情をしていたのだろうか。 フライング便座だな、とくだらないことを考えていた。

 そんな筈が無いだろう、と彼女を笑い飛ばすと彼女はムキになって反論してきた。
反論に対して全て「常識的に考えろ」と返答するととうとう彼女の怒りが頂点に達したらしく、
現在、フライング便座なるものの真偽を確かめるため、深夜の公園に来て確かめにきたわけだが。

(*゚∀゚)「ほらっ! はやく行くよ!」

 右手を引っ張って男子便所へと向かう彼女。 いやまて、君は女性だ。 君に息子はついていないのだ。
とのことをオブラートに包んで伝えたが、包めていなかったのか、オブラートらしくすぐに溶けてしまったのか、
綺麗な角度で放たれた左ボディをモロに受けてしまって、よろめきながら一人で男子便所へと入った俺。

 律儀に一つ一つの扉を開けて確認する。
薄暗くチカチカと点滅する蛍光灯がいかにもといったふいんきを出しており怖いのであまり丁寧ではない。
 そうして全ての個室を確認して便所を出る。 内心少し怯えていたが、得意気に彼女の元へと戻った。

(*;゚∀゚)「うわあっ!! きゃああああ!!」

 歩いてくる俺の方を向いて悲鳴を上げる彼女、俺を指差してなにやらぱくぱくと口を動かしている。
俺を驚かそうとしているのか、ははっ、無駄だぞ。 思いつつも歩く速度は上がる。
 そんな曰く付きの便座は存在しないんだ。 無いんだ。 祈り、彼女の元へと走る。 帰ると告げると彼女は笑った。

(*゚∀゚)「なーんだ、騙されなかったか。 兄者ー、もっと怖がってもいいんだぜー?」

( ´_ゝ`)「やっぱり嘘だったのか、つー。 やめてくれよもう子供じゃないんだから」

 あひゃひゃー、お詫びに肉マン奢ってやるー、とコンビニへと歩く彼女へとついていく。
 数日後、彼女はこう言った。 今度は女子高の便座カバーがオッサンと入れ替わった、調べて来い、と。 アホか。



566 :のろいのビデオ:2009/05/19(火) 19:53:53.77 ID:RZ1E/EX9P

 この学校内のどこかに、のろいのビデオたるものがあるらしい。
しかしそれは世の中の「見たら一週間でさだちゃんが現れて殺される」なんてものではなくもっと恐ろしいものだ。
少なくとも我々にとっては最も恐ろしい部類の一つに入る効能がのろいのビデオには秘められているのである。

(;><)「ビデオを見たものは童貞のまま生涯を終えるのろいをかけられる!?」

 ははは、馬鹿馬鹿しい、そんなことはありえないんです、と友人のビロードは言った。
 待って欲しい、夜に爪を切ると親の死に目に会えないなどと同じように、迷信とは何らかの根拠があるものです。
それはかつて昔にそういうとこがあったからで、実例があるからこうやって語り継がれているのでしょう。

 私の持ち前の詭弁論を展開しても納得しない頭の悪い友人に頭を抱えてため息をついた。
私を手伝わなければそのビデオを入手したら君に見せてしまうぞ、とやんわりと告げることによって、
ビロードを仲間に加えることに成功した。 仲間というからには目的を話すということは当然だろう。

 私たちの目的はただ一つ。 大学生活を満喫しているリア充たちを集めてそのビデオを上映することである。
はぁ、とため息をついて、そのビデオはどこにあるんです? と友人は私に問う。
それを今から探すんですよ。 手がかりはあるんですか? それを今から探すんですよ。

( ><)「……やっぱり僕、抜けるんです」

( <●><●>)「おや? いいんですか? 見せますよ? のろいのビデオ」

( ><)「わかってます君には黙っていたけど、僕もう童貞卒業したからいいんです」

( <●><●>)「え?」

( ><)「じゃあ、次の講義があるんです。 またね、なんです」

( <○><○>)



574 :ぼうくうごうですきなひと :2009/05/19(火) 20:15:19.65 ID:RZ1E/EX9P

 手榴弾が外で爆発して、空気を震わせる爆音が轟いた。
わたしは防空壕の隅で目を瞑り、防災頭巾越しに耳を塞いでうずくまって震えていた。
あと何日間、こんな生活を耐え忍ばなければいけないのだろう。

 この町が戦争に巻き込まれたのはいつだったろうか。 もうあまり覚えていない。
ただ、この町が戦場になった時、武器を持って最前線を駆ける兵隊たちの顔が忘れられない。
彼らは自分が手柄を立てると信じて疑わず、笑みを浮かべてこの町を駆け抜けていったのだ。

(*'ω' *)(信じられないっぽ。 わたしたちは関係ないっぽ。 私たちの生活を返せっぽ)

 この国は志願兵しか兵士になれないため、彼らは皆死を覚悟しているのだ。
しかし、わたしたちはただの一般人だ。 体も鍛えていないし、いかに敵兵を殲滅させるか、と頭を使うことも無い。
争いは嫌いだ。 毎日小さな子供たちの面倒を見て作物を育てて、みかんを食べて過ごせればそれでいいのに。

 防空壕の入り口付近から悲鳴が聞こえた。 やがてそれは波のように広がり、この密集する人間たちのほとんどが声を上げる。
発砲音が聞こえて、人が倒れた。 血を撒き散らせて倒れこむ。 その人を中心に、数メートル離れた輪ができて、悲鳴が大きくなる。
 もう一度乾いた音が聞こえて、引き金を引いたであろう人物がこちらへと向き直り、大声を出す。 赤ん坊の泣き声が聞こえた。

( ´ー`)「おいお前ら! 聞けーよ! いますぐここを出て行くんだーよ! ここは俺たちが使うーよ!!」

 ふざけるな、ここを出て行けば死ぬじゃないか。 そうだそうだ、大体あんたらが勝手に戦争を始めたんだろうが。
兵士に反発する声で防空壕は埋め尽くされて、兵士は苛立っているようだった。
駄目だ発砲される、とわたしが思ったと同時、引き金が引かれて音が聞こえた。

 先ほどの兵士が倒れこんで、後ろから傷だらけ、乱れた髪の毛、すすだらけの人物が顔を出した。

ミ,,゚Д゚彡「みなさん! 本当に申し訳ございません! もう少しだけ耐え忍んでください! もう少しで決着です!!」

 それだけ言って、彼は少量だけれど食料を皆へと分けて防空壕から飛び出していった。


[ 2009/05/19 21:40 ] 総合短編 | TB(0) | CM(0)

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