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(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)


520 :(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)(1/30):2009/05/07(木) 00:08:01.65 ID:MvpPVJS90

この花畑で、一つの約束を交わした

『いつかの今日、また、この場所で会おう』

炎に焼かれ燃え上がる大地を前に、私はその言葉を思い出す

夜の闇は消え去り、偽物の朝がやって来る
白の花びらが赤く染め上げられ、燃えながら空を舞う

その光景を目に焼きつけ、私は、復讐を誓った


彼との約束は、破られた



521 :(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)(2/30):2009/05/07(木) 00:10:35.75 ID:MvpPVJS90

私は炎の中にいた
左手を握りしめ、錆びたナイフを右手に持ち、燃え盛る故郷の地をひたすら走る

私を止める人がいた
私に助けを求める友達がいた
私に声をかけれない、家族だった物があった

その全てを無視した

彼との約束を壊した者に、復讐する為に

(*゚ー゚)「……いた」

私の視線の先に、背中を向けた男が立っていた
離れた距離からでも分かる大柄な背中が、いつかの彼の背中に似ているような気がした

もう一度、左手をきつく握る

(#゚ー゚)「うわああああああああああああああああ!」

声を上げる
それで気付かれてしまうだろうけど、そんなことは気にならなかった
ただ、この憎しみに突き動かされていたかった



522 :(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)(3/30):2009/05/07(木) 00:13:34.21 ID:MvpPVJS90

彼が私に気付いた
こちらを向いて、声を上げる

『――――』

彼の声は聞こえない
だけど、彼の声が聞こえたような気がした

懐かしい
思い出の中にしか残っていない、懐かしい声が

『――――』

まただ
何で彼の声が聞こえるんだろう?
ここにはいないのに
私を置いて、出て行ったのに


帰って来るって約束したけど、まだ帰ってくれないな■■君


? 何で名前が出て……




あれ? そういえば――、



523 :(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)(4/30):2009/05/07(木) 00:14:31.47 ID:MvpPVJS90








――彼って誰だっけ?









525 :(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)(5/30):2009/05/07(木) 00:17:35.08 ID:MvpPVJS90

気付いた時には、足は止まっていた

歩きだそうとしても、足は聞いてくれない
きつく握ったこの手には、ナイフの影はなかった

視界が歪んで、立っていられない

私が、分からない

(* ー )「……あれ?」

世界を忘れた私の口から、声が漏れた
それはいつの間にか、慟哭に変わった

(* ー )「あ、あああ、あああああああああああああああああ!?!?」

全てをかき消すように、声を上げた
壊れたように、叫び続けた

……違う、違うよ

忘れてない
私は何も、忘れてなんかない!

そう、叫び続けた



526 :(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)(6/30):2009/05/07(木) 00:21:27.91 ID:MvpPVJS90

声にならない霞んだ想いが、私を貫く
私を突き動かしていた衝動が、根元から断ち斬られたかのような気分だった

それでも、私は声を上げる
必死で支え続けた最後の一心を、大切に守るように

彼のことも、ちゃんと覚えてる

繋いでくれた優しい手のひらの体温も
抱きしめてくれた時の匂いも

そして、私の名前を呼ぶ、この声も――、



「しぃ」



――ほら、覚えてる



だから、もう一度

もう一度、名前を呼んで、……ギコ君



530 :(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)(7/30):2009/05/07(木) 00:24:47.91 ID:MvpPVJS90

*****

遠い日常
何も知らなかった子供の頃
白に包まれた花畑

私たちは、ここで出会った

いつも一緒に、走り回った
いつも一緒に、お喋りした
いつも一緒に、……ここで、2人だけで……

(,,゚Д゚)「しぃ」

幸せな思い出の場所

(,,゚Д゚)「俺な、軍人になる」

そして、悲しい思い出の場所

(,,゚Д゚)「立派な軍人になって、しぃを守れる男になる」

行かないで欲しかった

ただ、側にいてくれれば
ただ、2人でいられたら、それだけで良かったのに

その言葉すら、私は伝えられなかった



533 :(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)(8/30):2009/05/07(木) 00:27:38.95 ID:MvpPVJS90

(,,゚Д゚)「約束する」

彼が言う
それは、再会の約束

(,,゚Д゚)「いつかの今日、また、この場所で会おう」

だけど、サヨナラを告げる言葉
2人を1人にする、別れの始まり

……いやだ
置いていかないで!

そう叫んでも、何度止めようと思っても、夢の中の私は黙ったまま

(,,゚Д゚)「そん時は――」

その言葉だけを残し、彼は私のもとを離れて行く

それを止めることも出来ず、私はその背中を、見送ることしか出来なかった



536 :(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)(9/30):2009/05/07(木) 00:30:36.85 ID:MvpPVJS90

*****

私は揺りかごの中にいた

彼を近くにいる安らぎ
彼の腕の中、体温と匂いを感じながら、私は眠りに落ちそうになる

(* ー )「ギコ君、やっと、帰って来てくれたんだ」

彼の体が強張った気がした

どうしたんだろう
ギコ君はただ、約束を守ってくれただけなのに

そっか、確かにちょっと遅かったかもね
でもね、許してあげる

ちゃんと、帰って来てくれたから
私のところに、帰って来てくれたから

そうだ、忘れてた

(* ー )「あのね、これね、プレゼント」

そう言って、左手を開ける

銀製の、猫を模ったキーホルダー
それを、彼に向けて差し出す



540 :(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)(10/30):2009/05/07(木) 00:34:02.33 ID:MvpPVJS90

(* ー )「自分で作ったんだ、…ギコ君に、似てるでしょ?」

喜んでくれたかな?
喜んでくれたよね?

開かなくなった目じゃ、何も見えないんだ

でもね、分かるんだ
ギコ君のことなら、何でも

きっとね、ギコ君は照れるんだ
照れてね、顔をまっかにしちゃうんだ

それを見て、私はいつも笑うんだ

かわいいね、って
楽しいね、って

(* ー )「お誕生日、おめでとう」

でも残念だよ、そんなギコ君の顔が見れないなんて



545 :(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)(11/30):2009/05/07(木) 00:37:03.76 ID:MvpPVJS90



ああ、そうだ



(* ー )「約束、…守ってくれて、ありがとう」



これだけは、伝えなくちゃ
あの時の、約束の答えを




(* ー )「……大好き、……これからも、ずっと、一緒、…に……」




549 :(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)(12/30):2009/05/07(木) 00:39:12.20 ID:MvpPVJS90

落ちていく

まだ、彼とお話していたいのに
まだ、彼を感じていたいのに

私の意志に反して、深い眠りに落ちて行ってしまう

安らかな揺りかごの中
優しさだけがあふれる世界へ、私は落ちていく

ただ、その中で聞いた




「お休み、しぃ」




彼の悲しげな声だけが、私は悲しかった



551 :(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)(13/30):2009/05/07(木) 00:41:36.65 ID:MvpPVJS90

俺は炎の中にいた
その中で、大切な人を腕に抱いている
その体は力なく、まるで眠っているかのような、安らかな顔をしていた

服は焼け焦げ、靴は履いていない
体は骨と皮だけのように痩せこけ、あちらこちらに火傷を負っている
顔色は悪く、さらさらだった髪の毛は、くすんで汚れてしまっていた

……そして、腕には……

それでも、今この時だけは、全てを忘れて……
何も知らなかった、あの頃のように……

彼女を腕に抱いて、俺は歩きだす
数年ぶりに訪れた、面影の消えていく故郷の地を

(,,゚Д゚)「覚えていたんだな」

声が震えた

答えはない
呼吸を忘れた彼女には、答える術がない

そのことに、心が痛む



552 :(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)(14/30):2009/05/07(木) 00:45:01.35 ID:MvpPVJS90

(,,゚Д゚)「今日の約束」

3年間、しぃは待っていてくれたんだな

失った大切なモノの価値を、胸に突きつけられる

顔が歪み、涙が流れそうになる
それを、唇を噛み締め、必死に耐える

(,,゚Д゚)「ありがとう」

それだけを、言った
その言葉しか、言えなかった

足は止めず、歩き続ける
周りの風景は、頭に入らなかった

今は、前だけを向いて、歩いていたかった
……周りを見ている、余裕がなかった

少しでも気を抜けば、全てが壊れてしまいそうで

だから、もう少しだけ
現実と向き合うには、もう少しだけ、時間を下さい

そう、心を背けた



555 :(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)(15/30):2009/05/07(木) 00:47:33.82 ID:MvpPVJS90


そして、歩き続けた
そうして、辿り着いた


赤く燃える、白の花畑に
思い出の場所に


彼女との、約束の再会の地に


考えるのは彼女のこと
思い出すのは、彼女の笑顔



(,, Д )「……俺も、……大好きだったよ」



『しぃは、幸せだったのだろうか?』


それだけが、俺の頭の中を占めていた



556 :(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)(16/30):2009/05/07(木) 00:50:07.39 ID:MvpPVJS90

*****

朱色に染まった太陽を背中に、俺はここにいた
白の花畑が広がる、彼女との思い出の地に

胸に、懐かしさがこみ上げる

(,, Д )「……こんな」

だが、それを振り払い、今は、もう一つの感情に突き動かされる

それは、憎しみ

大切な家族を奪った
そして、今も尚、彼の大切なモノを奪っていくモノに対する、憎しみ

(,,#゚Д゚)「こんなモノがあるから、俺は……ッ!」

右手には、全てを終わらせるスイッチ

ここだけは、自分の手で
守れるのなら、この手で

そう思って志願した

迷いがなかった訳ではない
それでも、今ならまだ、間に合うような気がしたのだ



559 :(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)(17/30):2009/05/07(木) 00:53:01.62 ID:MvpPVJS90

(,,#゚Д゚)「俺たちは、全てを失うんだッ!」

そう叫んで、スイッチを押した

その瞬間、花びらが舞った

爆風に目を細め、それでも前を見る
事の結末の、全てを見るために

花びらが空を舞い、燃えている
その光景が目に入った瞬間、膝から力が抜けた

(,,゚Д゚)「あ……?」

立っていられず、地面に座り込む
手が震え、スイッチが零れ落ちた

(,,;゚Д゚)「な、んでだ?」

俺は正しいことをしたはずだ
大切なモノを守るために、この場所を壊さなくちゃならなかったんだ

だから――



562 :(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)(18/30):2009/05/07(木) 00:55:39.87 ID:MvpPVJS90






『ギコ君』







564 :(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)(19/30):2009/05/07(木) 00:57:01.67 ID:MvpPVJS90

吐き気がこみ上げた
それを耐えきれず、胸にこみ上げる不快感を、口から吐き出した
全てを出し切っても、不快感は消えなかった

(,,; Д )「……ッ、はぁ、はぁ」

倒れこみ、乱れた息を整える

しばらく空を見上げ、頭を空っぽにする
何も考えたくなった

それでも、かけがえのない人を待たせていることを思い出し、立ち上がる

最後に、燃え盛る花畑を、もう一度見る

(,,゚Д゚)「…………」

失い続ける思い出
それを心に刻み込み、村に向かう


……向かおうと、した


(,,;゚Д゚)「な、んだ?!」

俺の視線の先、懐かしい故郷の村が、赤く染まっていた



569 :(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)(20/30):2009/05/07(木) 01:00:02.33 ID:MvpPVJS90

俺は燃え盛る故郷の地をひたすら走る

頭はまともに機能せず、何故という一言すら思いつかなかった
ただ、一つ

しぃ

その名前だけを思い浮かべ、走り続けた

不意に名前を呼ばれた
そっちに目をやると、男が一人立っていた

俺の名前を知っていることから昔馴染みの人間だと分かるが、そんなことはどうでも良かった

そいつの胸倉を掴み上げる

(,,#゚Д゚)「しぃはどこだゴルァ!」

答えはある
だけど、それは意味をなさない音だった

(,,#゚Д゚)「ッ、薬中がッ!」

舌打ち
そいつを殴り飛ばし、走り出す



571 :(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)(21/30):2009/05/07(木) 01:02:32.76 ID:MvpPVJS90

手当たり次第に、周りの人間に聞きまくる
だが、求める答えは、一つとして返ってこない

それにまた、舌打ちをする

(,,#゚Д゚)「しぃーッ!」

他の人間は目に入らない
ただ1人、愛した人を求めて、周りにいる人間は切り捨てた

走り続け、一つの家にたどり着く

彼女の家
だけど、誰かがいる気配は、そこにはなかった
周りには、死体だけが転がっている

その時、

「うわああああああああああああああああ!」

聞き覚えのある
ずっと求めてた彼女の声が聞こえた

振り向き、視界に入れる

最愛の人が、そこにはいた



573 :(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)(22/30):2009/05/07(木) 01:05:04.75 ID:MvpPVJS90

遠くにいる彼女が、ゆっくり歩いて来る
その姿を見て、安堵の声を出る

(,,*゚Д゚)「しぃ、良かった、無事だったんだな!?」

彼女が微笑むが見えた

良かった、間に合ったんだ
今ならまだ、助けられるんだ

そう、思った


(,,*゚Д゚)「俺だ、ギコだ!」




「……あれ?」





もう一度、声をかけるまで



576 :(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)(23/30):2009/05/07(木) 01:08:04.21 ID:MvpPVJS90

彼女の歩みが遅くなる

体から力が抜けて、左右に揺れる
右手から何かが落ちた

ナイフ

何故そんなモノを持っているのか、俺には分からなかった

彼女は空を見上げ、ブツブツと呟き始める

ちがうちがうちがうちがうちがうチガウチガウチガウチガウチガウチガウ……

そう、呟き続ける

(,,゚Д゚)「しぃ?」

俺の言葉に答えることはない
そして、ついに立ち止った

(* ー )「あ、あああ」

彼女の口から、音が漏れた

(* ー )「あああああああああああああああああ!?!?」

涙を流し、笑顔が壊れた

それを見て、理解した
何もかもが、『遅かった』ということを



577 :(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)(24/30):2009/05/07(木) 01:11:06.66 ID:MvpPVJS90

目の前には、壊れたように声を上げ続ける彼女の姿
左手を胸に、右手を頭に伸ばし、心を壊したように叫び続ける

(,,゚Д゚)「は、はは、……嘘だろ」

俺は彼女に向かって歩いていく

内臓が搾り上げられるように、キリキリ、音を立てる

現実を認められなかった
……認めたく、なかった

(,,゚Д゚)「冗談なんだろ、なぁ?」

いつものように、俺をからかっているだけなんだろう

……怒らないから

もう、騙されたんだから
もう、いつも通りのしぃに戻ってくれて良いから

(,, Д )「……だから、お願いだから、……嘘だと言ってくれ」



580 :(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)(25/30):2009/05/07(木) 01:15:22.74 ID:MvpPVJS90


変わってしまった
守ると誓ったはずの愛しい人を抱きしめた



(,, Д )「しぃ」



きつく抱きしめることしか、



「……しぃ」



縋りつくことしか、俺には出来なかった



584 :(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)(26/30):2009/05/07(木) 01:18:06.39 ID:MvpPVJS90

*****

「ギコ、ご苦労だったな」

上官の声
その声で、現実に引き戻される

そして、一つ、聞かなければならないことが出来ていたことを、思い出す

彼女の体を、丁寧に横たえる
立ち上がり、50を過ぎた、老齢の上官に向き直る

(,,゚Д゚)「何故、村を焼いたんですか」

そう、憎しみを込めて睨みつける

その目を向けられた上官は肩を竦め、俺を見返す
込められた色は、憐み

それに、歯を噛み締める

(,,#゚Д゚)「関係なかったでしょう! この花畑を焼き払ってしまえば、それで――」

( ・∀・)「それで?」

俺の声を遮り、見透かすように見つめる
まるで、俺の心の内を、全て分かっているかのように



585 :(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)(27/30):2009/05/07(木) 01:21:07.23 ID:MvpPVJS90

( ・∀・)「それで、一体どうなるというのかね? どうにもならんだろう、……人はまた、花を咲かせるさ」

そして、タメ息をつき、一刀で切り裂く

( ・∀・)「それは、お前でも分かっているはずだ、ギコ」

(,,;゚Д゚)「――ッ!」

分かってる
そんなモノ、当の昔に分かっていたさ

俺はこの村で生まれ育ったんだ
この作戦が成功しても、いつかまた、同じことを繰り返すだろうということは

(,, Д )「……それでも」

受け入れられないモノは、あるんだ……

( -∀-)「人は、……本当に」

そう、大きく息を吐き、呟く
そこには、俺には分からない、多くのモノが込められているように感じられた

人生、というモノが

( ・∀・)「良いだろう、……こういったやり方は好きではないが、お前の問題だ。好きに選べ――」

どういうことですか、そう聞こうとした俺の言葉を遮るように、

( ・∀・)「ギコ、お前は俺に言うべき言葉がある。……分かるか?」



589 :(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)(28/30):2009/05/07(木) 01:24:37.06 ID:MvpPVJS90

分かるか、だと?
分かるはずがねぇだろうが!

そう怒鳴りたく気持ちを静め、分かりません、その一言だけを返す

( ・∀・)「そうか、では、もう一度言おう」

上官がそう言い、こちらの目をじっと見る


( ・∀・)「ギコ、……ご苦労だった」



その言葉に、心が凍る



……ああ、クソがッ!

心の中で毒づく
何を言わせる気か分かった

これは裏切りだ
彼女に対する、裏切りの言葉

だから、彼女の顔は見ない
見たくない

……見せたく、ない



591 :(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)(29/30):2009/05/07(木) 01:27:04.82 ID:MvpPVJS90

苛立ちと、後悔と、怒りと、悲しみと……
様々な感情が、彼の胸を走り抜ける
それら全てを、奥に追いやる

今は忘れるように
これからも、忘れないように
……誰にも、汚されないように

心の奥底に、大事に仕舞い込む

そして、心を殺す
そうして、答えを出す

掌を伸ばし頭の横に、胸を張り声を出す

「はッ!」

誇るべきモノ、守りたいモノ、守るべきモノ
それら何一つ、俺にはない

全てを失った
俺の手に残ったモノは、たった一つだけ

それでも――、


(,,゚Д゚)ゞ「ありがとうございます!」


――俺は今日、軍人になった



593 :(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)(30/30):2009/05/07(木) 01:30:03.85 ID:MvpPVJS90

散りゆく花は美しい
誰が言った言葉だろう

1人、軍服を身にまとい、炎に舞い上がる、ケシの白い花びらを見上げ続ける

(,,゚Д゚)「守れなかった」

押し寄せる感情は、悲しみ

それでも涙は流さない
涙を流す、資格がない


俺はただ、燃え上がる約束を見つめている



(,, Д )「……守らなかった」



この手には、炎に焦がれた猫が泣いていた




―(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)・おわり―







597 :(,,゚Д゚)2人の約束の日、のようです(*゚ー゚)(おわり):2009/05/07(木) 01:37:00.91 ID:MvpPVJS90

>>520-523>>525-526>>530>>533>>536>>540>>545>>549>>551-552>>555-556
>>559>>562>>564>>569>>571>>573>>576-577>>580>>584-585>>589>>591>>593
安価めんど!

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お題は

お題
・記念日
・花畑
・猫

でした。

ギコとしぃは難しい……

『キャラの過去とかあったらもっと感情移入出来るのに』
前回そう言われたので、今回それを前面に出そうと頑張ってみた

ベクトル間違ったかもしれん……

ついでに、単純にレス数を増やしたら、もっと深い作品に出来んじゃね、とか思ってやってみた
更に一人称ならもっと(ry

結果、これです。
長いですね、すみません。

テーマ(笑)は『ダメ。ゼッタイ。』で。


[ 2009/05/07 22:21 ] 総合短編 | TB(0) | CM(0)

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