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( ゚∀゚)カッチャイナーのようですミ;Д;,,彡


83 :( ゚∀゚)カッチャイナーのようですミ;Д;,,彡:2009/05/05(火) 21:42:40.60 ID:08ZLSlUt0

ノパ⊿゚)「いらっしゃいませえええぇぇぇっ!!」

ミ,, Д 彡(来ちゃった……)

ここは駅前にある大型ゲーム量販店。
夕方だからなのか、会社帰りのサラリーマンのような人たちもちらほら見受けられる。

ミ,,゚Д゚彡(見るだけ!! 見るだけなんだから!!)

さて、この仕事帰りのさえない男、名前をフサギコという。
彼は欲しいゲームは機種を問わずに買うというほどのヘビーゲーマーだった。
しかし、そのような男でも資金の枯渇にはかなわない。
今は給料日前なので、ゲームに回すほどの余剰資金はないのが現状だった。
だが、今日は新作ゲームが発売される木曜日。
店頭でダミーパッケージを直接手に取ることができる日だ。
ネット上での新作情報を閲覧することと同様に、その眼で直接ダミーを眺め、
品定めをすることは、ゲーマーにとって至福の一時なのである。



86 :( ゚∀゚)カッチャイナーのようですミ;Д;,,彡:2009/05/05(火) 21:44:56.76 ID:08ZLSlUt0

ミ*,,゚Д゚彡(えーと、今週発売のソフトは……)

フサギコは携帯機コーナーの新作ソフトの並ぶ棚の前に立つ。
ふと目についた、ノーマークだったソフトを手に取り、表、裏とつぶさにダミーパッケージを眺める。

ミ;,,゚Д゚彡(うーん……どうしようかな……RPGはまだ積んでるのが一杯あるし……
       幻想水○伝とかFFC○とか……あっ、スパ○ボも終わってないや)

この間、わずか1秒。
まだクリアしていないゲームのタイトルを脳内に列挙し、購買意欲をなんとか抑えた。
そして、パッケージを棚に戻そうとしたその時。



89 :( ゚∀゚)カッチャイナーのようですミ;Д;,,彡:2009/05/05(火) 21:46:43.05 ID:08ZLSlUt0

ミ,,゚Д゚彡「あっ」

思わず声が出た。
陳列棚の端に、彼の好きなシリーズの新作がひっそりと腰を据えていたのだ。

ミ;,,゚Д゚彡(あれ~、これ今週発売だったっけ?
       えーと……どうしよう……これ買うと食費を切り詰めなくちゃならなくなるし……)

ヘビーゲーマーとなると、幾つものゲームの情報を追いかけるため、
肝心の発売日を把握していないことも時にはある。
彼は財布の中身について考えながらも、ダミーパッケージを手に取った。
表面を見て、ひっくり返し、裏面も見る。

ミ;,,゚Д゚彡(どどどど、童貞ちゃうわ!! じゃない、どうしよう……欲しい……
       でも、お金が……貯金が……)



93 :( ゚∀゚)カッチャイナーのようですミ;Д;,,彡:2009/05/05(火) 21:48:56.98 ID:08ZLSlUt0

――

彼は今、深層心理の中で船に乗っている。
購買意欲という名の荒れた海を、ちっぽけな船で航海しているのだ。

ミ,,゚Д゚彡「ここを超えれば……いける!!
      自宅の未消化の積みゲーを思い出すんだ!!」

しかし、その心の海の奥底から、小さな声が聞こえてくる。

カッチャイナー……

ミ;,,゚Д゚彡「なっ!?」

突如、彼の乗る船の周りに、白い三角頭巾を付けた幽霊がふわりと海面から現れた。
青白い肌、それに似合わない愛らしい笑顔。
彼らの名前は船幽霊といい、購買意欲の海にゲーマー達の船を沈めることを楽しみとする、
素敵で陽気で愉快な幽霊達である。
   △    △     △
 ( ゚∀゚) ( ゚∀゚)  ( ゚∀゚) カッチャイナー……

ミ;,,゚Д゚彡「ひ、ひいいいいいいいい……」



95 :( ゚∀゚)カッチャイナーのようですミ;Д;,,彡:2009/05/05(火) 21:51:10.29 ID:08ZLSlUt0

船幽霊たちは、それぞれどこからともなく柄杓を取り出し、
楽しげな掛け声とともにフサギコの乗る船に水を注ぎだした。
  _△  
 ( ゚∀゚)つ―l ̄l カッチャイナー♪
       llil
  _△  
 ( ゚∀゚)つ―l ̄l カッチャイナー♪
       llil
  _△  
 ( ゚∀゚)つ―l ̄l オカネガナクテモ カッチャイナー♪
       llil

ミ,,;Д;彡「や、やめてくれえええ!!」

フサギコの悲痛な叫びもどこ吹く風。
船幽霊たちは掛け声と共に水を汲み続ける。



100 :( ゚∀゚)カッチャイナーのようですミ;Д;,,彡:2009/05/05(火) 21:53:06.90 ID:08ZLSlUt0
  _△  
 ( ゚∀゚)つ―l ̄l カッチャイナー♪
         llil
  _△  
 ( ゚∀゚)つ―l ̄l カッチャイナー♪
         llil
  _△  
 ( ゚∀゚)つ―l ̄l ツイデニシンサク 
         llil
   △  
 ( ^ω^)つ―l ̄l ヨヤクシナー♪
          llil

∑ミ,,;Д;彡「増えたっ!?」

船幽霊達の掛け声は止まらない。
フサギコの船はどんどん浸水していく 。



104 :( ゚∀゚)カッチャイナーのようですミ;Д;,,彡:2009/05/05(火) 21:55:15.91 ID:08ZLSlUt0

  _△  
 ( ゚∀゚)つ―l ̄l カッチャイナー♪
         llil
  _△  
 ( ゚∀゚)つ―l ̄l カッチャイナー♪
         llil
  _△  
 ( ゚∀゚)つ―l ̄l カレーヲウスメテ
         llil
   △  
 ( ^ω^)つ―l ̄l カッチャイナー♪
          llil
   △  
  ( 'A`)つ―l ̄l カッチャイナー♪
         llil
   △  
 川 ゚ -゚)つ―l ̄l カッチャイナー♪
         llil
   △  
 ξ゚⊿゚)ξつ―l ̄l ツイデニチュウコモ
          llil
   △  
 (´・ω・`)つ―l ̄l カッチャイナー♪
          llil

ミ,,;Д;彡「うわあああああああああっ!!」

錯乱したフサギコは、何故か足もとに転がっていた柄杓を手に取り――



105 :( ゚∀゚)カッチャイナーのようですミ;Д;,,彡:2009/05/05(火) 21:58:00.29 ID:08ZLSlUt0

――

ノパ⊿゚)「ありがとうございましたあああああっ!!」

ミ,, Д 彡「カッチャッタ……」

店員の声を背に、フサギコは量販店を後にする。
右手に握られているのは、今しがた購入したソフトの入ったビニール袋。
中身は新作が二本と、中古が一本。
財布の中には、来月発売予定ソフトの予約券がねじ込まれている。

ミ*,,゚Д゚彡「……まあいいや。早く帰って遊ぼっと」

フサは、オレンジの夕陽の光を浴びながら、浮かれた足取りで家路を辿りはじめた。
恐らく、この男のカレーが濃くなることはこの先しばらくはないだろう……



~おわり~



[ 2009/05/05 23:05 ] 総合短編 | TB(0) | CM(0)

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