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ξ゚⊿゚)ξ空空(カラカラ)人形のようです


756 :ξ゚⊿゚)ξ空空(カラカラ)人形のようです:2009/05/05(火) 17:43:42.63 ID:4zzchFz0O

ξ゚⊿゚)ξ
ワタシはからっぽの人形。

何もない、何も持っていない人形。


ワタシの中ではいつも、

ξ ⊿ )ξ《カラカラ…カラカラ…》

と空虚な音が響いている。




どうすれば この音は止まるのだろう。


何かあれば、何か持っていれば止まるのだろうか…?





ξ゚⊿゚)ξ空空(カラカラ)人形のようです



759 :ξ゚⊿゚)ξ空空(カラカラ)人形のようです:2009/05/05(火) 17:45:21.16 ID:4zzchFz0O

ある日
ワタシの前を、目をキラキラ輝かせた少女が通った。

从*'ー'从 +゚*.

ξ゚⊿゚)ξ「……」


ワタシはその、ワタシにはない輝く瞳が羨ましくなった。
欲しくなった。

ワタシは少女にお願いした。


ξ゚⊿゚)ξ「あなたのその瞳をください」

と。



762 :ξ゚⊿゚)ξ空空(カラカラ)人形のようです:2009/05/05(火) 17:48:16.23 ID:4zzchFz0O

从;'ー'从「ふぇぇ~?な、なんであげなくちゃいけないの~??」

ξ゚⊿゚)ξ「ワタシが欲しいから」

从;'ー'从「い、いやだよぅ~。これは私のだよ~?」

ワタシは拒絶された。
でも断られると余計欲しくなるもの。


ξ゚⊿゚)ξっ〃 サッ
从; ー 从「きゃ!?」

ワタシは少女から目を奪い取った。

ξ'⊿')ξ
ワタシの目には、キラキラと輝く瞳が納まった。


从っд 从「わ、私の目……目がぁッ!!」



でも、空虚な音は止まらない。

ξ ⊿ )ξ《カラカラ…カラカラ…》

と鳴り続ける。

どうすれば この音は止まるのだろう。



764 :ξ゚⊿゚)ξ空空(カラカラ)人形のようです:2009/05/05(火) 17:48:57.88 ID:4zzchFz0O

ある日
ワタシの前を、艶やかな黒髪をなびかせた女性が通った。

.*゚+ 川*゚‐゚)

ξ'⊿')ξ「……」

ワタシはその、ワタシには無い漆黒の髪が羨ましくなった。
欲しくなった。

ワタシは女性にお願いした。

ξ'⊿')ξ「あなたのその髪をください」

と。



766 :ξ゚⊿゚)ξ空空(カラカラ)人形のようです:2009/05/05(火) 17:49:55.54 ID:4zzchFz0O

川 ゚‐゚)「……どうして渡さなくてはいけないんだ?」

ξ'⊿')ξ「ワタシが欲しいから」

川 ゚‐゚)「無理だな。私はこの髪が気に入ってるんだ」

ワタシはまた拒絶された。
でも、我慢できなかった。

ξ'⊿')ξっ〃 サッ
(;゚‐゚)「な、何をする!?」

ワタシは女性から髪を奪い取った。

川'⊿')

ワタシの頭には艶やかな黒髪が納まった。

/( ;‐;)\「髪!私の自慢の黒髪がッ!!」



でも、空虚な音は止まらない。

川 ⊿ )《カラカラ…カラカラ…》

と鳴り続ける。

どうすれば この音は止まるのだろう。



767 :ξ゚⊿゚)ξ空空(カラカラ)人形のようです:2009/05/05(火) 17:51:14.88 ID:4zzchFz0O

川*'⊿')
透き通るような白い肌になっても

川*'‐')
サクランボのような愛らしい唇になっても

川*' 。')~♪
小鳥のさえずりのような可憐な声になっても

その音は止まらなかった。




川* ‐ )《カラカラ…カラカラ…》

と鳴り続ける。



どうやっても この音は止まらないのだろうか…?



769 :ξ゚⊿゚)ξ空空(カラカラ)人形のようです:2009/05/05(火) 17:52:28.57 ID:4zzchFz0O

そんなある日
私は一人の少年と出会った。

  ブーン
≡≡⊂(*^ω^)⊃+゚*.

川*'‐')「……」


いつものように ワタシはその少年のものが欲しくなった。

いつものように ワタシはその少年にお願いをした。


川*'‐')「あなたのその笑顔をください」

と。



…………。
そして いつものように断られるんだろうな……と考えた。



772 :ξ゚⊿゚)ξ空空(カラカラ)人形のようです:2009/05/05(火) 17:53:49.40 ID:4zzchFz0O

⊂(*^ω^)⊃「いいお!僕のでよければあげるお!」


聞き間違いかと思った。
もう一度尋ねてみたけど、ワタシは拒絶されなかった。


少年の一部を手に入れたワタシの中で

川* ー )《ガタッ!》

と、一度 大きな音がした。




けれど それだけだった。
空虚な音は止まらない。


川* ー )《カラカラ…カラカラ…》

鳴り続ける。



774 :ξ゚⊿゚)ξ空空(カラカラ)人形のようです:2009/05/05(火) 17:55:29.50 ID:4zzchFz0O

でもワタシは少年に興味を覚えた。
今まで、カラカラ‥としかいわなかったものが、大きな音をたてたからだ。


ワタシはもう一度少年にお願いした。

川*'ー')「あなたのその優しさを下さい」

と。


⊂(*‐ω‐)⊃「いいお!あげるお!!」

ワタシはまた拒絶されなかった。

何をお願いしても少年は拒絶しなかった。

ワタシの願いを、少年は全て受け入れてくれた。



776 :ξ゚⊿゚)ξ空空(カラカラ)人形のようです:2009/05/05(火) 17:57:09.01 ID:4zzchFz0O

そして…


 ω )「……」
そのせいで少年は、何もかも無くしてしまった。
動けなくなってしまった。




それでも
ワタシの心の中では、まだ空虚な音が鳴り響いていた。


川* ー )《カラカラ‥カラカラ‥》

と。



777 :ξ゚⊿゚)ξ空空(カラカラ)人形のようです:2009/05/05(火) 17:58:15.77 ID:4zzchFz0O

でももう、そんな事はどうでもよかった。
気にならなかった。

ワタシはただ、もう一度 少年に会いたい、と。
少年と話したい、と思った。

ワタシは少年にもらったモノ、今まで奪い取ってきたモノを返していった。


川*'‐')
ひとつずつ…
ひとつずつ…。


川'⊿')
少しずつ…
少しずつ…。


(* ω )
少年は段々と形を成していき、


ξ'⊿')ξ
それに反して 私は段々と何も無くなっていった。



781 :ξ゚⊿゚)ξ空空(カラカラ)人形のようです:2009/05/05(火) 18:00:12.79 ID:4zzchFz0O

とうとう 最初に奪ったモノを返し終え、

ξ゚⊿゚)ξ
ワタシが元の姿に──何もない姿に戻った時、

⊂(*‐ω‐)⊃「……おッ?」
少年は再び動き出した。


⊂(*^ω^)⊃「おっおっ」
そしてワタシに、にっこり と笑顔を向けた。


ξ゚⊿゚)ξ「……」
ワタシは何も持っていない、からっぽの姿だったけれど


ξ*゚⊿゚)ξ +゚*.
心の中は、何かじんわりと温かいモノで満ちていった。



そして、いつの間にか
あの空虚な音は聞こえなくなっていた。



782 :ξ゚⊿゚)ξ空空(カラカラ)人形のようです:2009/05/05(火) 18:01:45.91 ID:4zzchFz0O

ξ゚⊿゚)ξ
ワタシはからっぽの人形。
何もない、何も持っていない人形。


でもワタシの中で、空虚な音はもう鳴り響かない。



ξ゚⊿゚)ξ「……」
ワタシは何もない、何も持っていない。




でも

ξ゚⊿゚)ξ (^ω^*)
ワタシの隣には少年がいる。
居てくれている。


ワタシの中はもう、空虚な音ではなく

ξ*゚⊿゚)ξ +゚*. (^ω^*)
何かじんわりと温かいモノで今も満たされている…。


[ 2009/05/05 19:56 ] 総合短編 | TB(0) | CM(0)

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