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( ^ω^)無題


420 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/04(月) 22:25:12.05 ID:CmN5OhQE0

( ^ω^)「お茶ですかお?」

ξ゚⊿゚)ξ「紅茶よ、私これ好きなのよ」

ゆっくりとした液体が流れる音が二人の間に横渡る。

ξ゚⊿゚)ξ「どうぞ」

( ^ω^)「どうもですお」

彼女がカップに口をつけてから彼もそっと紅茶をふくむ。
口内には上品な香りが漂う。

ξ゚⊿゚)ξ「あっそうそう」

手を突き出して彼女は言った。
指にはヴィリジアンの石が控えめに座っていた。

ξ゚⊿゚)ξ「私の手はきれいかしら?」

いきなりの質問に困惑する。それはもはや誰にも信じられてはいない話を少し思わせた。

( ^ω^)「きれいでないと答えたら殺されるんですかお?」

ξ゚⊿゚)ξ「笑わないでよ、第一それできれいだって言ったらこれでもか!って言わなきゃいけないじゃない」

( ^ω^)「フフ、ちゃんときれいですお」

ξ゚⊿゚)ξ「そう」



423 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/04(月) 22:28:18.95 ID:CmN5OhQE0

期待していた答えが得られなかったかのように伏し目がちに彼女は言った。冗談抜きに白く美しい手は所定の位置へと戻る。

ξ゚⊿゚)ξ「お菓子はいかが?これは私のお気に入りなの」

( ^ω^)「うーん、すいませんですお。レーズンは少し好きじゃないんですお」

ξ゚⊿゚)ξ「あら、そう」

なだらかな白い丘に少し出張っている二つの赤は離れ、溝ができる。
その溝の間すれすれに彼女のお気に入りは飲み込まれていった。

ξ゚⊿゚)ξ「おいしいのに」

自分が食べられないかのように彼女は残念そうに言った。

ξ゚⊿゚)ξ「ねぇ、知りたい?」

( ^ω^)「・・・・・・」

ξ゚⊿゚)ξ「あら、とぼけないでよ」

ξ゚⊿゚)ξ「ねぇ、貴方の手の中には何がある・・・?」

僕は自分の手を見て絶望した。

**********************



424 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/04(月) 22:31:13.70 ID:CmN5OhQE0

ξ゚⊿゚)ξ「ねぇ、ブーン」

( ^ω^)「・・・・・・」

ξ゚⊿゚)ξ「ここも終わりだね」

( ^ω^)「・・・・・・」

ξ゚⊿゚)ξ「ブーン、私は置いていってね」

( ^ω^)「それはできないんだお」

ξ゚⊿゚)ξ「ダメなの。きっともう動けない」

ξ゚⊿゚)ξ「あなただけ走っていって」

ここは・・・・・・あぁ、きっと追われているのだろう。それだけは分かる。
物陰に隠れてはいるがすぐに見つかってしまうのだろう。
男の声が近づいた。

ξ゚⊿゚)ξ「最後に手を握って」

彼女の胸の近くへ二つの手が絡み合って置かれる。
薄暗い中なのにはっきりと見えるヴィリジアンは僕に現実を突きつけた。



427 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/04(月) 22:34:15.81 ID:CmN5OhQE0

**********************

ξ゚⊿゚)ξ「あのね」

( ^ω^)「おっ」

声をかけられてアイマスクをはずす。
そろそろ夜の時間帯となり、飛行機の中も多くの人が寝てしまったいたために彼女は僕だけに聞こえるよう話す。

ξ゚⊿゚)ξ「もし私がいなくてね、そしてまた目を閉じてゆっくりと目を開けても私がいなかったら次に目を開ける瞬間は私のことを忘れてほしいの」

( ^ω^)「おっ、ブーンはツンのこと忘れないんだお」

ξ゚⊿゚)ξ「私が忘れて欲しいって言ってるのに忘れないなんて意地悪だわ」

( ^ω^)「それでもブーンはツンのこと忘れたくないんだお」

ξ゚⊿゚)ξ「ねぇ、約束しましょう」

僕の肩に頭をもたげていたため彼女の顔は僕からはよく見えなかった。かわりに絡み合う指先が僕の前に出てきた。

ξ゚⊿゚)ξ「指きりげんまんなんて子供みたいかしら」

ヴィリジアンの指輪と決して見たくないものが目に入る。



431 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/04(月) 22:37:33.75 ID:CmN5OhQE0

**********************

『待ってくれ、僕は君を愛して・・・・・・』

『じゃあどうして逃げたの臆病者!』

『あぁ、頼むからそれを』

『ふふ、これって愛だと思わない?二人で死ぬなんて?ね!ね!』

『馬鹿げたことを・・・・・・あっ』


ξ゚⊿゚)ξ「つまらないわ」

折角僕が借りてきたビデオを最後まで見ずに彼女は電源ボタンを押した。

( ^ω^)「もったいないから最後まで見るんだお」

ξ゚⊿゚)ξ「見たって仕方ないわ」

( ^ω^)「最後まで見ないと届けるの面倒になるんだお」

ξ゚⊿゚)ξ「いいじゃない。当日返却で99円よ。でも、これ借りて損しちゃったわね。てっきり恋愛物かと思ったのに」

( ^ω^)「ツンはこういうの嫌いなのかお」

出てきたテープを箱に入れながら言う



433 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/04(月) 22:40:40.14 ID:CmN5OhQE0

ξ゚⊿゚)ξ「フィクションくらい幸せであって欲しいじゃない」

( ^ω^)「ツンは夢見るお年頃かお」

少し笑って言う僕に彼女は照れていた。

ξ*゚⊿゚)ξ「そんなんじゃないけど・・・・・・あっ、面倒なら私返してきちゃうわね」

ドアへ向かって行く彼女を見ると何故だか寒気がして引き止めなければと思った。

( ^ω^)「待つんだお、ツン!」

彼女の手を握るとヴィリジアンの指輪が夕日に光る。
一方僕の手には・・・・・・

**********************



435 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/04(月) 22:43:46.69 ID:CmN5OhQE0

ξ゚⊿゚)ξ「きれいね」

夏日が暑い。

ξ゚⊿゚)ξ「少し車止めて見なさいよ、なかなか見られるものじゃないわ」

一台の車しか走らない田舎道にはひまわりが咲き誇っていた。

「うーん、きれいだけど来年も見られるんだお」

ξ゚⊿゚)ξ「でも、来年はこのひまわりは咲いてないのよ」

( ^ω^)「でも、新しいひまわりが咲くお」

相変わらず日からは逃げられそうにない。



437 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/04(月) 22:46:10.66 ID:CmN5OhQE0

ξ゚⊿゚)ξ「もう、ブーンったら。少しは詩でも読んだらどうなの!」

彼女の膝の上にある本と白い指の上にある綺麗なヴィリジアンが目に入る。

「でも・・・・・・」

何か言いたいことでもあるのか彼女の思いつめたかのように言う。

ξ゚⊿゚)ξ「でも、来年は私がいないかもしれない」

ξ゚⊿゚)ξ「ブーンがいないかもしれない」

ξ゚⊿゚)ξ「そう思うと感慨深くないかしら」

( ^ω^)「おっおっ、そんなことはないと思うお」

そう言いつつカーブをするため目の前の黒い輪を回転させる。
視界に緑が入る。



439 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/04(月) 22:49:13.42 ID:CmN5OhQE0

**********************

夜行バスに乗っていた。
長い休みの真ん中に両親に顔を見せるためだった。

横にいる妻は眠っている。寝顔はいつもと少し違い疲労しているけれども、それがとても愛しい。
着いたらこんなかわいいお嫁さんを貰ったんだからお前に似なくてかわいい孫もいつか見せてねなんて言われてしまうかもしれない。

でもそれは、きっと幸せなことなんだろう。

しかし景色は傾いて、僕の目も閉じざるを得なくなった。

**********************



442 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/04(月) 22:51:27.76 ID:CmN5OhQE0

('(゚∀゚∩「無事ゴールおめでとうございます」

('(゚∀゚∩「先に注意事項です。こちらは新感覚アクションのゲームであり全てフィクションでございます」

('(゚∀゚∩「なので願いを叶えると言いましても現実ではなく全ては体感ムービーによるものでございます。ご了承ください」

('(゚∀゚∩「お客様の夢はなんですか」

( ^ω^)「ツンを・・・ツンとまた何度でも出会いたいですお」

('(゚∀゚∩「失礼ですがツン様は実在の方ですか?」

( ^ω^)「はい、僕の妻ですお」

('(゚∀゚∩「そうですか、では記憶を少し覗かせていただきます。よろしいですね?」

( ^ω^)「はいですお」


('(゚∀゚∩「読み込み完了しました。料金は300円10分となっています。コインを入れてくださいませ」


('(゚∀゚∩「それでは出発です。ごゆっくりどうぞ」




最後のコインが落ちる音がしました。
夢から醒めた彼の手には彼女とお揃いでありながらひどく傷ついたヴィリジアンの指輪がありました。







445 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/04(月) 22:55:30.81 ID:CmN5OhQE0

>>420>>423>>424>>427>>431>>433>>435>>437>>439>>442

お題

・「じゃあ、どうして逃げたの臆病者」
・茶会
・ヴィリジアン
・貴方のその手には、何がある




二次創作やるんだったらむしろ許可が出たのしかダメとかじゃないとなんか荒れそうだね。



―――以下補足的レス抽出―――

447 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/04(月) 22:59:14.33 ID:7JdyDxYw0





レーズンしたり逃げたりはそのゲーム内のシチュってことでいいんだよな?



452 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/04(月) 23:03:42.27 ID:CmN5OhQE0

>>447

うん。オチだから最後に持ってきたけど本当は時間軸違くて一番最後が一番最初にあったこと。
あとは全部ゲームの中の話。
個人的にはゲームっぽい世界が段々金がなくなるごとにリアルに近づいてそんで終わりですよ。みたいな

>>449

めちゃくちゃ恐ろしいな、それ


[ 2009/05/04 23:54 ] 総合短編 | TB(0) | CM(0)

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