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ノパ⊿゚)朽ち果てた思い出の場所で、のようです(・∀・ )


73 :ノパ⊿゚)朽ち果てた思い出の場所で、のようです(・∀・ ):2009/04/07(火) 19:11:53.87 ID:aUIeApfA0

 青い空と白い雲を背景に、もっと濃い青色をした鳥が一匹飛んでいる。
視界に鳥が入った途端、僕は無意識の内に鳥の姿を目で追っていた。
空を滑って、僕の幼馴染が眠っている樹木の枝へと止まる。 そして黄色い口ばしを使って毛づくろいを始めた。

 太い木の幹に背を預け、木漏れ日を受けて眠っている。
ぴぃぴぃ、と鳥が鳴くと同時に風が吹いて、草木がなびいて、彼女の紅色セミロングの髪も揺れる。

 ここは、僕たちの住む町が見下ろす形で一望できる、丘の上。
そして、丘の頂上には遥か昔からあったと言われている古木が天へと向かってまっすぐに生えていた。
あまりにも高いため途中から雲によって遮られてしまい、だれも樹頂を確認できない。

 僕は子供の頃からこの場所が大好きで、仲の良い友達たちを誘って一緒によく遊びに来ていた。
だけれど現在はもう、一緒に行こう、と僕が誘う声をかけても彼女くらいしかここを訪れないだろう。
それは僕たち友達の界隈だけではない。 少年も少女も青年も淑女も老人も、考えれる知能を持った人は誰も来ない。

 丘の起伏に沿って生えた短い草が、もう一度吹いた風によって揺れる。
ざざぁ、と波打って揺れた草原を見て、本でのみ見た事のある海に似ているのかもしれないな、と思った。
草の海、と言う形容詞がなんだかおかしくて笑い声を上げて、少し高い位置で寝ている幼馴染の名を呼んだ。

( ・∀・)「ヒート、まだ寝てるのー?」

 歩きながら、語尾を上げて疑問系で投げかける。
けれども帰ってきたのは鳥の鳴き声と、幼馴染の呼気と吸気の音だった。
うへへー、と表現するに相応しい寝顔を見ると、口元できらりと何かが光った。 よだれだった。

( ・∀・)「起きなよ、そろそろ」

 はしたないなぁもう、と心で呟いて肩を叩く。 うへへー、との表情は変わらない。
目尻が下がり気味に閉じられた彼女の目が起きている時とのギャップを感じさせた。
長いまつ毛、白い肌、まだ幼さの残る顔立ち。 かわいいじゃないか、と思わず口から漏れていた。



74 :ノパ⊿゚)朽ち果てた思い出の場所で、のようです(・∀・ ):2009/04/07(火) 19:13:39.73 ID:aUIeApfA0

( ・∀・)「……、ほら、起きな」

 誰にも聞かれて無い、とわかった後に息を吐いて彼女の両肩を掴んで僕の両手を前後に動かす。
あうあうあー、となにやらわけのわからない、意味を持たない言葉が聞こえた直後、
彼女の後頭部が背後の木の幹へと直撃した。 べしゃ、と音がして、べり、と音がする。

ノハ;゚⊿゚)「痛ったあああああああああっ!!」

( ・∀・)「やぁおはよう、起き掛け早々騒がしいね」

ノパ⊿゚)「あぁ、モララーじゃないか。 おはよう」

( ・∀・)「とはいっても、もうすぐ夕方だけどね」

ノハ;゚⊿゚)「もしかして私、結構寝てた?」

( ・∀・)「昼食を食べ終えた後の記憶はある?」

ノハ;゚⊿゚)「無い、ね」

( ・∀・)「つまりそう言うことだよ」

 帰るよ、とヒートに告げて古木の太い根の隙間に落ちてあるバスケットを拾い上げる。
立ち上がって、木の屑を払い、後頭部にたんこぶができてないかどうか入念に確認する彼女を見て思い出した。
見上げてみると、先ほどの大声でも逃げ出していなかったので、口を開く。

( ・∀・)「ヒートに朗報だよ」

ノハ*゚⊿゚)「何だ何だ!?」



75 :ノパ⊿゚)朽ち果てた思い出の場所で、のようです(・∀・ ):2009/04/07(火) 19:15:05.51 ID:aUIeApfA0

 人差し指を突き出す。
ヒートが「いち?」と首を傾げたが、少し上下に動かすと意図を察したように顔を上げる。
しばらく沈黙があって、目を細めて、首を突き出して、手をサンバイザー代わりにして、声を上げた。

ノハ*゚⊿゚)「ほらみろ!! やっぱり青い鳥はいたじゃないか!」

( ・∀・)「本当だったね」

ノハ*゚⊿゚)「なーにがそんな鳥ありえない、だ。 みんなも居るって言ってたもんね!」

( ・∀・)「僕は目にしたものしか信じない人間なんだよ」

ノパ⊿゚)「この分だときっと、モララーの髪の毛みたいに真っ白な鳥もいるな、間違いない!」

( ・∀・)「かもしれないねぇー」

ノパ⊿゚)「あれ? 珍しいね、がモララーが反論しないなんて」

( ・∀・)「そんなことないよ」

ノパ⊿゚)「そんなことあるって」



77 :ノパ⊿゚)朽ち果てた思い出の場所で、のようです(・∀・ ):2009/04/07(火) 19:16:16.49 ID:aUIeApfA0

( ・∀・)「ない」

ノパ⊿゚)「ある」

( ・∀・)「ないよ」

ノパ⊿゚)「ほら、もう反論してるじゃない」

 そういってヒートは笑った。
そこにあるだけであたたかくなる、花のような笑顔だった。

( ・∀・)「青い鳥、見たんだったら、幸せになれるのかな?」

ノパ⊿゚)「……幸福を運ぶんだから滅多に現れない。 だから今まで見れなかったんだ」

ノハ*゚⊿゚)「だから、なれるに決まってるだろっ!!」

( ・∀・)「そうだね、ヒートがそう言うのなら、きっとそうなんだよ」

ノパ⊿゚)「本当にどうしたんだ? 今日のモララーなんだか不気味だぞー?」

( ・∀・)「はっは、そんな日もあるさ」

 天変地異の前触れだー、ぎゃー、と叫んで走り回るヒートを見て。
なんだとー、このやろー、まてー、と笑いながら追う僕の感覚で。
幼い頃の映像がフラッシュバックされた。



80 :ちょい訂正:2009/04/07(火) 19:19:29.85 ID:aUIeApfA0

 あれは寒い日だったのでみんなで木下に集まっておしくらまんじゅうをする約束をしていたんだ。
みんなと丘の頂上へと駆けて行く途中、僕は突然尿意を催したヒートに便所まで着いてきてほしいとせがまれて。
少し遅れてしまったため駆けて木の下へと向かう僕ら。 けどヒートの方が足が速くて、追いつこうと背中を見て。

( ・∀・)「うりゃー、捕まえたぞー」

ノハ*゚⊿゚)「モララー、幸福がやって来たよ」

 握ったヒートの手の暖かさを感じたと同時に、周囲が急激に暗くなる。
迫ってくる闇が何なのか理解して、バスケットを投げ出し僕はヒートを抱きしめる。
そして耳元で囁いた。

( ・∀・)「また、みんなで遊べるかな」

ノハ*゚⊿゚)「年齢差がつきすぎてズルいって言われるかもなっ」



 頬を染めているヒートに口づけをしようしたが、柔らかい感触を感じる前に僕とヒートは硬い闇に潰された。









――ノパ⊿゚)朽ち果てた思い出の場所で、のようです(・∀・ ) 了――







81 :ノパ⊿゚)朽ち果てた思い出の場所で、のようです(・∀・ ):2009/04/07(火) 19:21:18.82 ID:aUIeApfA0

以上で投下終了です。

お題
走り回るヒート
青い鳥

前回言われたので、地の文は読みやすくなったと信じたい。
代わりに本編をちょっとアレにしましたが。


感想、批評お願いしたいです。







―――以下、補足的レス抽出―――

85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/07(火) 19:39:07.81 ID:Hcv9vLEtO

>>81
謎投げっぱなしで終わったのが腹立たしい




86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/07(火) 19:43:08.03 ID:aUIeApfA0

>>85
ヒントは出してるよー



87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/07(火) 19:50:29.44 ID:gA+31GJrO

>>86
最後の闇は木が倒れてきたって事?



88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/07(火) 19:50:58.11 ID:QvSefYtF0

原爆的な…じゃないな
天変地異か?




89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/07(火) 19:51:58.84 ID:aUIeApfA0

>>87
惜しい



90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/07(火) 19:54:39.62 ID:QvSefYtF0

白い髪ってのが関係してるのかな



91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/07(火) 19:57:44.87 ID:qE06yJTEO

木が落ちてきた…?




92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/07(火) 19:58:39.07 ID:aUIeApfA0

>>91
超惜しい



93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/07(火) 19:59:22.79 ID:aUIeApfA0

もう正解でいいのかもしれない



94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/07(火) 20:00:19.85 ID:et8wRN7X0

落石か



95 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/07(火) 20:04:20.47 ID:nrA0B3BQ0

>>93
因みに正解は何なの?




96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/07(火) 20:08:18.24 ID:aUIeApfA0

>>95
腐り落ちてきた枝



97 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/07(火) 20:10:25.67 ID:QvSefYtF0

どこらへんがキーワードになってた?




98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/07(火) 20:12:09.30 ID:aUIeApfA0

>>97
朽ち果てた思い出、
迫ってくる影。硬い闇。



99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/07(火) 20:12:45.18 ID:gA+31GJrO

なるほど
木が古くて危ないから皆丘の上に行かないのか




100 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/07(火) 20:13:24.81 ID:aUIeApfA0

>>99
+昔、腐り落ちた枝でモララーの友達がいっぱい死んだ



101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/07(火) 20:14:31.26 ID:nrA0B3BQ0
なるほど


102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/07(火) 20:15:01.28 ID:QvSefYtF0
>>98
朽ち果てたってそういうことね 乙





[ 2009/04/07 20:10 ] 総合短編 | TB(0) | CM(0)

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