FC2ブログ










(,,゜Д゜)は雨宿りするようです


23 :(,,゜Д゜)は雨宿りするようです:2009/03/22(日) 08:04:24.12 ID:TRMWUDDnO

(,,゜Д゜)「あーあ、ついてねぇな……」

誰に言う訳でもなく呟く。学校から帰る途中急に雨が降ってきた。天気予報では
今日一日中晴れだと言っていたので傘など用意してる訳がなく、とりあえず『本日休業』と
書かれた張り紙がしてある小さな個人商店の軒下で雨宿りをしていた。

まるで嵐が来たかのように雨が降っている。とりあえず横にある自動販売機で温かい
コーヒーを買う。蓋を開け、一口飲んでまた呟く。

(,,゜Д゜)「はぁ……、悪いことは重なるな……」

今日、ずっと好きだった人に生まれて初めての告白をした。
その人は寂しそうな笑顔をして、

川゜ -゜)「私を好きになってくれてありがとう。だが、私は貴方とは別に好きな人がいるんだ」

―だから―

そう言うと頭をさげて、

川 -)「―ごめんなさい」

それが今から数十分前の出来事。誰かが言った。「初恋は実らない」と、その通りだった。
この言葉を言った人もきっと今の自分と同じ気持ちだったのだろうか。そう考えると
目が熱くなってきた。一向に弱まる気配のない雨と小走りに急ぐ通行人を見ながら、

ただ、ぼんやりと立っていた。



26 :(,,゜Д゜)とは雨宿りするようです:2009/03/22(日) 08:07:35.51 ID:TRMWUDDnO

ふと気がつくと見知った人物がこちらへ走ってきていた。急いで顔をを拭う。
そいつは息を切らせながら軒下まで来ると、

(*゜ー゜)「こんなことになるなんて聞いてないよ……」

(,,゜Д゜)「そうだな。まぁ、誰も聞いてないと思うけどな」
だよねー、とそいつは言いつつ自動販売機の方へ向かった。

チャリン、ピ、ガコッ。

手にはミルクティーが握られていた。それを一口飲んで「ふぅ」と息をついた。
―沈黙、聞こえるのは雨の音だけ。

(*゜ー゜)「ねぇ。どう……だった?」

しぃは突然切り出してきた。

(,,゜Д゜)「何が?」

(*゜ー゜)「『何が?』じゃなくて、あの子にちゃんと言えたの?」

(,,゜Д゜)「ああ。まあ、一応……な」

(*゜ー゜)「一応って、どういうこと?」



27 :(,,゜Д゜)は雨宿りするようです:2009/03/22(日) 08:11:55.76 ID:TRMWUDDnO

先日、しぃに相談していた。告白するか、しないか。こんなこと言われて
迷惑じゃないか、とか。不安なことを洗いざらい言った。そしたらしぃは、

(*゜ー゜)「好きなら好きって言えばいいじゃん」

(,,゜Д゜)「言えばいいじゃん、って……すらっと言えたらこんなに悩んでねーよ」

それもそーか、と笑い、

(*゜ー゜)「そーゆー事はね、自分がその人を好きだって思ったら行動しなくちゃ。ぼやぼや
    していると時間なんてあっと言う間に過ぎちゃうよ? 何もしないで後悔するより
    やって後悔するほうがいいって言うじゃない?」

(,,゜Д゜)「後悔するのが前提?」

しぃは苦笑いをした後、それとね、と言うと、真面目な表情になって

(*゜ー゜)「誰かに想ってもらえるって事は嬉しい事だよ。想ってる人がよっぽど変な奴じゃ
    なければ嬉しい事なんだから。だからさ、告白されて迷惑ってことはないと思うよ」

(,,゜Д゜)「……そっか」

(*゜ー゜)「そう。だから当たって砕けろ」

(,,゜Д゜)「砕けちゃだめだろ……」

しぃは笑いながら、じゃあね、とその場から去っていった。



29 :(,,゜Д゜)は雨宿りするようです:2009/03/22(日) 08:15:11.48 ID:TRMWUDDnO

(,,゜Д゜)「……お前の言う通り当たったら砕けちまった」

(*゜ー゜)「……そっか」

(,,゜Д゜)「……ああ」


―再び沈黙、雨の音だけが聞こえる。


(*゜ー゜)「―ねぇ、」

(,,゜Д゜)「ん、なんだ?」

(*゜ー゜)「どんな気持ち?」

(,,゜Д゜)「わかりやすく例えるならこの空の様」

(*゜ー゜)「詩人だねぇ」

苦笑いをする。



30 :(,,゜Д゜)は雨宿りするようです:2009/03/22(日) 08:18:40.44 ID:TRMWUDDnO

―― 三度沈黙、また雨の音だけになる。



(,,Д)「よくさ、」

(*゜ー゜)「ん?」

(,,Д)「よく、『初恋は実らない』って言うじゃないか」

(*゜ー゜)「うん、言うね」

(,,Д)「本当だったんだな」

(*゜ー゜)「そうだね」

(,,Д)「失恋ってこんなつらいんだな」

(*ー)「……」

目に熱いものがこみ上げてきた。そして、



溢れた。





31 :(,,゜Д゜)は雨宿りするようです:2009/03/22(日) 08:23:24.10 ID:TRMWUDDnO

雨が小降りになってきた。

(* ー )「―ねぇ」

(,, Д )「ん?」

(*゜ー゜)「もう、大丈夫?」

(,,゜Д゜)「大丈夫。と、言ったら嘘になるかな?けど、まぁ、大丈夫」

(*゜ー゜)「どっちなの?」

しぃは苦笑いをした。

(,,゜Д゜)「大丈夫だ。それより悪いな。こんな所を見せちゃって」

(*゜ー゜)「ん? 別にいいよ、気にしないで」

(,,゜Д゜)「悪い」

(*゜ー゜)「だから別にいいって。……さっき、どんな気持ち?って聞いたよね」

(,,゜Д゜)「ああ」

(*゜ー゜)「そしたら『この空の様』って」

(,,゜Д゜)「ああ、言ったな」

しぃはちょっと笑って



32 :(,,゜Д゜)は雨宿りするようです:2009/03/22(日) 08:26:31.32 ID:TRMWUDDnO

(*゜ー゜)「どんなに雨が降ったって、降ったら何時かは晴れるよ。止まない雨はないんだよ。
    何時かはきっと晴れる。この空みたいに、ね」

空を見上げる。何時の間にか雨は止んでいた。

(*゜ー゜)「けど、忘れないでね」

(,,゜Д゜)「忘れねーよ。 つーか、忘れる訳ないだろ?」

(*゜ー゜)「そっか」

言い終わるとしぃは、じゃあね。と歩き出した。

すっかりぬるくなったコーヒーを一気に飲み干し、

(,,゜Д゜)「止まない雨はない、か……」

そうつぶやくと歩き出した。



[ 2009/03/24 21:41 ] 総合短編 | TB(0) | CM(0)

コメントの投稿


更新は止まっていますがコメントはご自由にどうぞ
修正・削除依頼等、何かしらの連絡はコメントもしくはメルフォよりお願いします
拍手だと高確率で長期間気づきません

スパム対策のため"http"と"@"を禁止ワードに設定しています
URLを書き込む際は"h"を抜いて投稿してください













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://gyokutonoyume.blog116.fc2.com/tb.php/1533-3d411d95