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使用人心得のようです


186 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/22(日) 20:34:21.17 ID:yHUk1QMwO

携帯からだが投下するぜ

お題は前に頂いたもので、

ζ( ー *ζ
目玉のスープ
新月

シリアス風味かも?



187 :使用人心得のようです:2009/02/22(日) 20:36:32.65 ID:yHUk1QMwO

むかしむかし、とあるお家の使用人が言いました。


ζ(゚ー゚*ζ「まぁ、大変、旦那様のお夕食の買い物を忘れたわ。
      今からお家を出ても間に合わないし…。
     どうしようかしら、美味しい美味しいお肉が足りないわ。」


そうだわ。と手を叩き、使用人は何かを思い付いたように庭に足を運びました。




188 :使用人心得のようです:2009/02/22(日) 20:38:08.64 ID:yHUk1QMwO

夕暮れ時、蝉の鳴く広い広いお庭には、
小さな男の子が、一人で砂遊びをしていました。


ζ(゚ー゚*ζ「坊ちゃん、坊ちゃん。そろそろ暗くなりますよ。
     そろそろお部屋に戻りましょう」


しかし男の子は首を横に振ります。


ζ(゚ー゚*ζ「旦那様に叱られますわよ?」


坊ちゃんは旦那様の大事な大事な一人息子です。
奥様は前の新月の日にお亡くなりになられていて、それ以来坊ちゃんは喋ることが出来なくなってしまったのです。




190 :使用人心得のようです:2009/02/22(日) 20:39:43.66 ID:yHUk1QMwO

なんて、





なんて、可哀相。



192 :使用人心得のようです:2009/02/22(日) 20:41:25.17 ID:yHUk1QMwO

ζ(゚ー゚*ζ「それでしたら坊ちゃん、私と一緒に遊びましょう。
     きっと旦那様も喜んで下さるわ」


男の子は、目を輝かせて使用人に近寄ります。

笑顔で手を差し延べる使用人。



 



193 :使用人心得のようです:2009/02/22(日) 20:42:51.68 ID:yHUk1QMwO

************

ζ(゚ー゚*ζ「…さぁ、夕食の準備が整いましたわ」

ζ(゚、゚*ζ「坊ちゃんがいなくなった事、旦那様になんて伝えたら良いかしら…」


そうだわ、と手を叩き、使用人は階段をそっと上がっていきました。

せっかくの温かいお料理が冷めてしまいます。

急がないと。

************




194 :使用人心得のようです:2009/02/22(日) 20:44:12.68 ID:yHUk1QMwO

広いテーブルに並ぶのは、香ばしい匂いを放つ、おいしそうなステーキが2人分。

緑の野菜に、赤い赤いワインが映えています。


ζ(゚ー゚*ζ「旦那様、旦那様。
     お夕食の準備が終わりましたよ。
     どうぞ下りて来て下さい」


しかしいくら呼び掛けても、足音は一向に聞こえません。



195 :使用人心得のようです:2009/02/22(日) 20:47:03.08 ID:yHUk1QMwO

ζ( ー *ζ「あら?嫌だわ。
     私ったら…旦那様もいなくなってしまったんですものね」


テーブルに並ぶのは、大きなステーキと小さなステーキが2人分。

それとあのビー玉のような瞳を出し汁にして、沢山盛った温かいスープ。

ワインからは独特の生臭い薫りが漂います。


ζ( ー *ζ「大変だわ。また新しい雇い主を探さなくちゃ」


それらを口に含みながら、使用人はそう呟いたのでした。



―了―


[ 2009/02/24 20:15 ] 総合短編 | TB(0) | CM(0)

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