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ξ゚⊿゚)ξ無題


509 :508:2008/07/17(木) 00:13:48.00 ID:dg0cmULk0

何もない部屋に閉じ込もった少女が

独りぽつねんおりました

少女は孤独で傷つきやすく

そんな自分を恥じて自らを閉じ込めたのでした

低い窓から見えるのは

敵意や悪意や侮辱に蔑みそれに嘲笑と暴力

少女にとって地獄の風景そのものでした

だから少女は窓を閉じました

何にも見なくてすむように

何にも感じなくてすむように

少女は無感動に一生を過ごすつもりでした



510 :508:2008/07/17(木) 00:14:46.86 ID:dg0cmULk0

そんなある日のこと

窓を突き破り一羽の鴉がやってきました

('A`)「お嬢さん お嬢さん 私と外へデェトに行きませんか」

少女は外からやってきた鴉に脅えました

ξ ⊿ )ξ「帰って 帰って 私に構わないで入ってきた窓からすぐに出て行って」

投げつけるものひとつ無い部屋の中

鴉は少女を見つめ 少女はうつむいていました

窓からは冷たい風がぴゅうぴゅう吹いてきて

少女は四季を思い出しました



511 :508:2008/07/17(木) 00:16:10.10 ID:dg0cmULk0


ξ ⊿ )ξ「今は冬なのね」

('A`)「そうです 今は冷たい雪が降りますが
    やがて来る暖かい春がそれを溶かしてくれるでしょう」

ξ ⊿ )ξ「物知りなのね 鴉さん」

('A`)「わたしは何でも知っています あなたを笑顔にする方法だって知っているはずです」

ξ ⊿ )ξ「やっぱり帰って鴉さん わたしには笑顔なんて必要ない
      わたしはここに独りでいて 幸せなのだから」

鴉は哀しみました

少女が自分を拒絶することもそうですが

何より少女が一度も顔を上げないことが何よりも



512 :508:2008/07/17(木) 00:18:08.02 ID:dg0cmULk0

('A`)「お嬢さん どうか顔を上げてください
    そして窓の外を見てください。きっとあなたの望むものがあるはずです」

ξ ⊿ )ξ「嫌 嫌 絶対に嫌 どうせ外には沢山の人がいて
      わたしを蔑み 嘲笑うに決まっているもの」

('A`)「そんなことはありません 絶対にそんなことはありません
    なぜなら」

鴉ははたはた羽を動かし 窓枠に止まります

('A`)「とっくに全ての生き物は滅んでしまっていて
    世界にはわたしと貴女しかいないのだから」



513 :508:2008/07/17(木) 00:19:10.20 ID:dg0cmULk0

少女は顔を上げ 不器用に笑います

ξ゚⊿゚)ξ「じゃあ貴方がいなくなれば わたしを笑うものはいなくなるのね」

鴉は少女の胸に飛び込み言いました

('A`)「そうです わたしさえいなければ あなたは永遠に孤独のままです」

ますます少女は笑みを浮かべます

ξ゚⊿゚)ξ「じゃあお願い 一生のお願い わたしのためにどうか死んで」

少女は鴉の首をぐいぐい絞めました

鴉はなんの抵抗もしませんでした

鴉はもちろん何もかも知っているわけではありませんでした

少女を笑わせる術など これより他に知らなかったのです



516 :508:2008/07/17(木) 00:21:23.69 ID:dg0cmULk0

やがて鴉は動かなくなりました ぴくりとも動かなくなりました

少女は笑いました 高らかに笑いました

ξ*゚⊿゚)ξ「これでわたしは自由! 他人の視線からも 他人の思惑からも
      自由! 自由! 自由!」

少女はこれまでにない喜びを覚えました

そして窓の外を見ました

そして少女は絶望しました



517 :508:2008/07/17(木) 00:22:17.93 ID:dg0cmULk0


窓の外には今までどおりの 何の変哲もない

少女が嫌悪してやまない生き物たちでいっぱいだったのです

ほんの一時だけ 少女は本当に幸せでした

今は不幸せです

少女は動かなくなってしまった鴉を見ました

自分は何て事をしてしまったのだと激しい後悔に襲われました

少女は鴉を抱きしめて 大粒の涙を一つ零しました



520 :508:2008/07/17(木) 00:23:04.35 ID:dg0cmULk0









ξ;⊿;)ξ












522 :508:2008/07/17(木) 00:24:33.80 ID:dg0cmULk0

少女の涙はまっすぐに落ちて鴉の羽を濡らしました

ですが鴉は生き返りません

少女が殺した鴉は永遠に動き出すことはありません

彼女は再び窓を閉じました

もう窓を突き破る者はいません

少女に救いはもうありません


おしまい



[ 2008/07/17 10:15 ] 総合短編 | TB(0) | CM(1)

ドックンドックン~!ふぅん!にゃーんにゃーん
ツンm9(^д^)プギャー
[ 2009/09/07 19:49 ] [ 編集 ]

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