FC2ブログ










川 ゚ -゚)はフリーの死神のようです


162 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 05:02:35.68 ID:d6OM1AI3O

ここはとある病院

そんな病院を一人の女性が歩く

身を纏うは黒いマント

その手に持つは彼女の背丈ほどもある大きな鎌

しかしそんな彼女に気づくものはいない

ただ一人を除いては

川 ゚ -゚)はフリーの死神のようです



163 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 05:06:03.06 ID:d6OM1AI3O

('A`)「よう」

川 ゚ -゚)「またお前か」

言葉とは裏腹にその“自分が見える男”を確認でき嬉しそうな彼女

死神にも心はあるが人間に恋心を抱くというのは稀で

彼女はその初めての感情を持つ自分に少し戸惑いを感じていた

川 ゚ -゚)「死期が近い人間の一部には我々が見えると聞いたことがあるが」

川 ゚ -゚)「見たとこ異常があるとは思えないし……信じられん」

川 ゚ -゚)(霊感、というモノだろうか)



164 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 05:07:32.68 ID:d6OM1AI3O

('A`)「俺にはお前が死神ってことの方が信じられないよ」

川 ゚ -゚)「まぁそういうな」

川 ゚ -゚)「実際こんな“ナリ”してても誰も気付かないだろう」

くるり、と体を一回転させる彼女

そんな目の前の女性に男は手を伸ばすが

('A`)「やっぱり触れないのね」

手は空をきった

川 ゚ -゚)「触ってみたい?」

('A`)「できんの?」

川 ゚ -゚)「あぁ 私が“触る”と念じればその間物理的接触が可能となる」

川 ゚ -゚)「ほら こんな風に」

そう言うと彼女は男の頭を撫でた

('A`)「……あっ」

川 ゚ -゚)「触れるんだよ」



166 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 05:09:01.51 ID:d6OM1AI3O

('A`)「手……」

川 ゚ -゚)「ん?」

('A`)「温かいんだな」

川*゚ -゚)「なっ!」

川* - )「そ、そういうのを言うのはやめてくれないか」

('A`)「あぁ……」

暫くの間沈黙が続いたが男の「そういえば」と言う言葉がそれを破った

('A`)「こないだ会った時に“抜けた”とか言ってたじゃん」

('A`)「それって何のこと?」



167 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 05:10:37.61 ID:d6OM1AI3O

川 ゚ -゚)「そんなことか」

川 ゚ -゚)「それを話すには死神の社会について説明する必要があるな」

('A`)「死神に社会?」

川 ゚ -゚)「人間にだって何らかのコミュニティに所属しているだろう」

('A`)「うん」

川 ゚ -゚)「私たち死神も同じく所属している機関があるんだ」

川 ゚ -゚)「やれ○病院にいる×に死を、やれ○刑務所にいる×に死をって色々口うるさいトコだが」

川 ゚ -゚)「……時にドクオ 死神とはどんなことをすると思う?」

ドクオと呼ばれた男は少しの間思案した様子を見せ口を開いた

('A`)「……そりゃ死神って言うんだから人間を殺し回ってるんじゃないか」

川 ゚ -゚)「殺し回ってって……」

('A`)「違うのか?」

川 ゚ -゚)「……違うと言えば嘘になるが恐らくドクオは誤解をしている」



169 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 05:12:02.50 ID:d6OM1AI3O

('A`)「誤解とな」

川 ゚ -゚)「誤解だ」

川 ゚ -゚)「我々死神は介錯人なのだよ」

('A`)「介錯?」

川 ゚ -゚)「死神が死を与える人間は既に死にかけている奴だけだ」

('A`)「無差別に殺してる訳じゃない、ってことか」

川 ゚ -゚)「そういうこと」

川 ゚ -゚)「だが時々分からなくなることがあってな」

川 ゚ -゚)「放っておいてもあと1日もつかどうかの命」

川 ゚ -゚)「たかが1日でもそいつにとっては大切な1日かも知れない」

川 ゚ -゚)「そう思ってからこの鎌を振るうのに躊躇いを感じるようになったんだ」

('A`)「それで死神の社会から抜けたってか」

川 ゚ -゚)「そういうことだ」



171 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 05:13:15.63 ID:d6OM1AI3O

('A`)「じゃ、なんでさ」

ドクオは死神である女性の鎌を指さし

当然とも言える一つの疑問を投げ掛けた

('A`)「それまだ持ってんの?」

川 ゚ -゚)「この鎌か」

川 ゚ -゚)「実は“抜けた”ら少々やっかいなことになってな」

川 ゚ -゚)「心機一転機関を抜けたのは良いんだが」

川 ゚ -゚)「今度はその機関から狙われる様になったんだ」

(;'A`)「狙われってお前……」

川 ゚ -゚)「気にしなくても良い 他の死神なんてチョロいもんさ」

川 ゚ -゚)「けど最近私を狙う死神は手強いらしくてな」



174 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 05:14:57.65 ID:d6OM1AI3O

('A`)「……どんな奴なんだ?」

川 ゚ -゚)「私も詳しいことは分からない なんでも機関のお気に入りだそうだ」

川 ゚ -゚)「任務は守るし私みたいなはぐれは始末するしで」

川 ゚ -゚)「まぁそんなヤバい奴に狙われてたら武器は手放せないってこと」

('A`)「そうか……」

再び二人を包む沈黙

今度もその沈黙を破ったのは男であった

('A`)「そろそろ帰るわ 用も済んでるし」

川 ゚ -゚)「あっ」

川* - )「途中まで、ついていくよ」



182 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 05:36:05.65 ID:d6OM1AI3O

そうして二人は病院を後にする

二人並んで歩く帰路

それは彼女には新鮮で

川*゚ -゚)「フフッ」

('A`)「なんだよ気持ち悪いな」

川*゚ -゚)「良いじゃないか」

('A`)「ま、良いけどな」

('A`)「あっ、ちょっとコンビニ寄ってくわ」



184 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 05:38:09.69 ID:d6OM1AI3O

彼女を見ながら道路を跨ぐ男

彼の死角から

川;゚ -゚)(嘘……)

彼目掛けて車が走ってくるのが見えた

川;゚ -゚)「危ない!」

「触れる」と念じながら男へ突っ込む死神

しかし男に触れようとすることは他の物にも触れられてしまうと言うことで……

川 ゚ -゚)(良いんだ、ドクオが死ななければ)

川 - )(ドクオが私を覚えててくれれば)

川 ゚ -゚)「ドクオー!!」

そんな彼女を見る男の目は酷く冷たく



185 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 05:40:02.04 ID:d6OM1AI3O

川;゚ -゚)「なっ!?触れな!!?」

――ドンッ、と鈍い音が響いた

('A`)「……死んだか」

('A`)『俺だ ああ始末した』

('A`)『また次の任務が決まれば連絡をくれ』

男は死にかけ体の消えかかった死神の姿を一瞥する

川# - )「ドク、オ……ドクオ……」

('A`)「……まだ息があったか」

川# - )「なん……嘘を……」

('A`)「仕事だからな」

('A`)「最後に言いたいことは?」

川# - )「ドクオが……」

川#; -;)「ドクオが死ななくて良かった」



186 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 05:41:43.29 ID:d6OM1AI3O

('A`)「……そうか」

ドクオの手に大きな鎌が現れ

('A`)「さよならだ」

川#; -;)「――あっ」

その彼女の胸へ吸い込まれた



187 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 05:43:16.71 ID:d6OM1AI3O

彼女の死を確認した男は振り返りながら一言

「ありがとう」

と呟くとその姿を暗闇へと消した

fin







188 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 05:46:33.54 ID:d6OM1AI3O

終わりです
>>162>>163>>164>>166>>167>>169>>171>>174>>182>>184>>185>>186>>187
川 ゚ -゚)はフリーの死神のようです
お題は心機一転

批評お願いします



189 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/10(火) 05:48:43.60 ID:d6OM1AI3O

心機一転じゃなく気分一新だったorz
投下してから気づくなよ俺…


[ 2009/02/10 20:01 ] 総合短編 | TB(0) | CM(1)

素晴らしい
気に入ったぞ
[ 2009/02/11 18:35 ] [ 編集 ]

コメントの投稿


更新は止まっていますがコメントはご自由にどうぞ
修正・削除依頼等、何かしらの連絡はコメントもしくはメルフォよりお願いします
拍手だと高確率で長期間気づきません

スパム対策のため"http"と"@"を禁止ワードに設定しています
URLを書き込む際は"h"を抜いて投稿してください













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://gyokutonoyume.blog116.fc2.com/tb.php/1267-5a55b5f3