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無題


852 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/07(土) 21:32:58.07 ID:MM5BZhkhO

誰かが僕の事を能面の様だと言った。
その人は決して悪意からその言葉を発した訳では無かった。
寧ろ善意から発した言葉だ。

当然だ。

冗談言うときもテレビを見るときも何する時も目をスッと開け、唇をキュッとつぐんで。

当然だ。
僕の表情が乏しいのだから。
いや、表情が無いのだから。

そして、誰かはこう続けた。

「素直になれ」と。



853 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/07(土) 21:35:05.00 ID:MM5BZhkhO

でも僕は出来なかった。
そもそも笑い方なんかもうとっくに分からなかった。
表情筋だって使わなければ衰えるのだ。

「表情筋が衰えちゃってもう無理みたいだ」

僕がそう言ったら誰かは大きく笑って、僕の肩をバンバン叩いた。
僕は「もう少し違う方法は無いのかしら?」等と肩の痛みを受けながら思った。
一頻り笑うと彼はこう告げた。

「まぁ、良いや
お前は冗談言える程度に大丈夫みたいだからな」

僕は本気で言っていたから、内心少しムッとしたけれど、心遣いの心地好さはそれよりも強かった様に思う。

今では名前も思い出せない。
それでも、凛々しい眉毛と、整った目鼻立ちと、暖かい人柄だけは覚えているものだ。

逆に彼は覚えているのかしら。
無表情の変な奴が居たって。



854 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/07(土) 21:37:23.14 ID:MM5BZhkhO

( ∵)「夢か…」

懐かしい夢だった。
僕は既に大学生、昔を懐かしむ様な歳になっていた。
お酒も飲めばバイクにも乗る。
それでも相変わらず能面の様な表情だけれども。

でも、少し、少しだけ進歩したのだ。
他人にとっては全て当然の事かも知れない。
けれども僕にとっては決して小さくない一歩を踏み出したのだ。

('A`)「講義中に寝やがってよ、お前は高校生か!」

( ^ω^)「んなこたどうでも良いお、折角250ccにデビューしたんだから明日ツーリング行かないかお?」

(*∵)「うん、行く」

頬を染める事。
ソレが僕の第一歩。
他人が聞いたら気持ち悪いと思うかしら。
けれども、コレは僕の能面に血が通ってきた証。
そして、次は表情筋を取り戻そうかな。


~End~







856 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/07(土) 21:41:28.62 ID:MM5BZhkhO

安価ではボーリング、ツーリング、カーリングを頂いたけどツーリングとボーリングしか処分出来んかった
ボーリング?と聞かれたら( ∵)←ボーリングの球っぽくね?と言う無理矢理っぷり


[ 2009/02/07 21:59 ] 総合短編 | TB(0) | CM(0)

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