FC2ブログ










川 ゚ -゚)秘密の恋のようです(´・ω・` )


269 :川 ゚ -゚)秘密の恋のようです(´・ω・` ):2009/01/27(火) 23:41:17.12 ID:u+7ipaWbO
ふわり、ふわり。
風に戯れ浮かぶ花びら。
待ちに待った高等部一年の春。
通いなれたはずの学校は新たな学年のせいか、少しだけ違って見えた。



川 ゚ -゚)秘密の恋なようです('・ω・` )






271 :川 ゚ -゚)秘密の恋のようです(´・ω・` ):2009/01/27(火) 23:43:05.55 ID:u+7ipaWbO



180センチはあるだろうか。ガチムチとまではいかないが、程よく引き締まった体躯の男性教諭が
黒板に大きく「御所平良」と書き、チョークを置いた。
正面、つまり生徒と対面する。

(´・ω・`)「あー、今日から1年桜組の担任になるごしょ、たいらだ。
中等部からの持ち上がりも高等部から入った外部生も仲良くしてくれ」

名前や体躯が立派な割りに、顔つきは優しげで一見してモテそうだとわかる。
すっと通った鼻梁に涼しげな目元。開けてある窓から入った風に触られる度にサラサラと揺れる黒髪。
イケメンたる要素を持ち合わせた彼が、彼女のクラスの担任だ。
国語を教える、と自己紹介を終えた担任は出席番号一番から同様の紹介をさせる。合間に「彼女はい
るんですかぁ?」という、おそらく外部生の質問には「独身だ」と答えていた。
何もかも新学期恒例の行事だ。





272 :川 ゚ -゚)秘密の恋のようです(´・ω・` ):2009/01/27(火) 23:48:00.13 ID:u+7ipaWbO

(´・ω・`)「次、素直空」

川 ゚ -゚)「……はい」

すなおくう、と名前を呼ばれた。それだけで胸がドキドキして、心なしか耳が熱くなる。

川 ゚ -゚)「素直空。幼稚舎からの内部生だ。クーと呼んでくれ。よろしく頼む」

ξ゚⊿゚)ξ「相変わらずクールね」

茶々をいれたのは幼稚舎からの同級生、だ。いつもパーマをしていてふわふわで、真っ直ぐヘアスタイルのクーにとって憧れだ。
本人に言うと調子にのるから絶対に言わないが。

(´・ω・`)「次、津田嶺」

担任は事もなげに先に進める。クーはむぅと膨れた。もう少し反応してくれても良いのにと思った。

ξ゚⊿゚)ξ「はい。幼稚舎からの内部生、津田嶺です。ツンって呼ばれてます。ね、ショボン先生w」

(´・ω・`)「そーですねー」

川 - )「…………」





273 :川 ゚ -゚)秘密の恋のようです(´・ω・` ):2009/01/27(火) 23:50:48.01 ID:u+7ipaWbO

担当学年が違っていたとはいえツンも幼稚舎出身。もちろんショボンと呼ばれた教諭とも接点がある。
とはいえ、正直面白くない。

外部生「えーwww何でショボンなんですかー?www」

(´・ω・`)「御所のショと平良のヘイをあわせてショベイ。それがなまってショボンになったらしい。
詳しいことは数学の内藤先生に聞いてくれ」

外部生やあまりショボンとかかわり合いのなかった生徒達は国語教諭と数学教諭の意外な繋がりに「
おぉーw」と意味のない歓声をあげた。
そんなこと知っているクーは本格的に面白くなくなって、プイッと窓の外に視線を向ける。
窓の外。春。新学期。
クーの心情など当たり前のように無視した、淡い桃色の花が世界を彩っていた。







276 :川 ゚ -゚)秘密の恋のようです(´・ω・` ):2009/01/27(火) 23:55:33.07 ID:u+7ipaWbO




何をそんなに苛立っている、と言われてクーは視線をそらす。

川 ゚ -゚)「別に」

(´・ω・`)「どこのエリカ様だ。素直、こっち向きなさい」

川 ゚ -゚)「嫌です」

クラス委員長選挙で七割近い推薦票をもらったクーは毎年の行事だとばかりに担任の煩雑な雑務を手
伝う。
初等部で児童会会長、中等部で生徒会会長を歴任したクーだ。ある種予想しえた結果で、そのことに
対して嫌だと思うことはない。
整然とした机の上には洗ってないコーヒーカップが置いてある。
個室割り当てされたショボンの教諭室だ。




277 :川 ゚ -゚)秘密の恋のようです(´・ω・` ):2009/01/27(火) 23:57:15.38 ID:u+7ipaWbO
教室は充分な文房具が揃っておらず、ショボンの提案もあって国語科教諭室に場所を移したのだ。

(´・ω・`)「素直、何を怒ってるんだと聞いているんだが」

川 ゚ -゚)「怒ってません」

(´・ω・`)「怒っているだろう」

川 ゚ -゚)「怒ってませんー」

(´・ω・`)「……空。言ってみなさい」

川 - )「……だって」

空と呼ぶなんて卑怯だ、とクーは思った。ショボンが大人過ぎるのも卑怯だと思う。

川 - )「彼女いるって答えなかったじゃないか」

外部生からの質問のことだ。確かにショボンは独身だと答え、彼女の有無については言及していなか
った。




278 :川 ゚ -゚)秘密の恋のようです(´・ω・` ):2009/01/27(火) 23:59:51.17 ID:u+7ipaWbO

川 - )「高校生になったら、恋人扱いしてくれるって言ったくせに」

(´・ω・`)「空」

クーはショボンのことが大好きなのだ。中等部の時からずっと。
高等部以上が利用できる図書館に忍び込んで、本を読み漁っていた時に出会った。
最初、クーはショボンは大学生だと思っていた。しかし本当は十四も離れた高等部の国語科の教諭で
あった。
中等部生にして冷静沈着と言われ、大人びた振る舞いを知らず知らずのうちに強要されていたクーか
ら少女の一面を引き出し、幅広い知識で楽しませ、真摯に相談に乗ってくれた男をどうして惚れない
でいられようか。
だからクーは幼く直向きな感情のままにショボンに告白し、そして「高校生になったら恋人に」とい
う約束を交わした。

川 - )「やっぱり嘘なのか」

俯くと、髪が表情を覆い隠してくれた。泣きそうになってると気付かれてしまえば、嫌われるかもし
れない。




279 :川 ゚ -゚)秘密の恋のようです(´・ω・` ):2009/01/28(水) 00:00:50.52 ID:EGkjsnijO

(´・ω・`)「そんなことはない」

川 - )「だって」

(´・ω・`)「空。君はヒトの話を聞かないね」

良いから聞きなさい、と頭を撫でられる。その拍子に涙が落ちそうになった。

(´・ω・`)「よーく聞きなさい。私はね、空が好きだよ。結婚前提にお付き合いをしたいくらいに」

川*゚ -゚)「え…」

(´・ω・`)「彼女はいるか、の質問に対して断言しなかったのは君がいたからだ」

川 ゚ -゚)「?」

(*´・ω・`)「どんどん綺麗になって、そしてその本人が目の前にいるのに『彼女がいます』なんて大
勢の前で言えないだろう。恥ずかしくて照れる」

うっすらと頬を染めてショボンは言う。隙を見せないオトナが照れる。それを自覚した途端、顔から
火が吹き出そうになった。

川 ////)「う…うん」

(´・ω・`)「それに教師と生徒だ。秘密にしなければならないだろう」

川*゚ -゚)「……うん」




280 :川 ゚ -゚)秘密の恋のようです(´・ω・` ):2009/01/28(水) 00:02:31.61 ID:EGkjsnijO

(´・ω・`)「そうするとどうしても不安になることがあると思う。そういう時は言って欲しい」

川 ゚ -゚)「うん」

(´・ω・`)「私は空が好きだから」

川 ////)「……」

ね? と囁かれクーは頷く。恋人に元気が戻って安心したショボンの耳にクーは唇を寄せる。

川 ////)「私も……だいすき」

(*´・ω・`)



ふわり、ふわり。
風に戯れ浮かぶ花びら。
待ちに待った高等部一年の春。
待っていたのは彼女と彼氏。


川*゚ -゚)秘密の恋なようです('・ω・`*)
END 





[ 2009/01/28 18:46 ] 総合短編 | TB(0) | CM(1)

これはいい
[ 2011/02/16 00:13 ] [ 編集 ]

コメントの投稿


更新は止まっていますがコメントはご自由にどうぞ
修正・削除依頼等、何かしらの連絡はコメントもしくはメルフォよりお願いします
拍手だと高確率で長期間気づきません

スパム対策のため"http"と"@"を禁止ワードに設定しています
URLを書き込む際は"h"を抜いて投稿してください













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://gyokutonoyume.blog116.fc2.com/tb.php/1185-7a714ee8